君じゃなきゃダメなんだ…第１章

離婚の原因･･･(訂正あり) ページ8

みんなが前を向いて進んでいるなら私も前を向かなきゃ!!と自分を奮い立たせる。

そんな時、、、専門学校時代の友達の里佳子から久々の連絡あり・・・

里佳子「もしも〜しA、元気？」

里佳子とは学生時代から色々と仲良くしてもらっていたんだけど･･･前の旦那と別れたのをきっかけに私から連絡を取るのをやめていた。

それは、里佳子の旦那さんが私の前の旦那、安西文也の親友だったから･･･



21歳になったばかりの秋。私は里佳子の彼の紹介で文也と出会った。

文也は私より5つ上の広告会社の営業マン。

会社に入って2年目･･･仕事もそれなりにおぼえ、意気揚揚としたお兄さん。

でもその頃の私は、まだまだスタイリストの卵で、荷物運びに悪戦苦闘中、、、

やけに文也がまぶしく見えたのを、今でも覚えている。

最初は兄弟のようにじゃれあっていたんだけど･･･いつしかお互いを異性としてみるようになって、、、

出会って3ヶ月目･･･私達はまるでそれが約束されていたことのように付き合い始めた。


そして2年目の秋、、、私達はお互いを最良の伴侶として認めあい、結婚した・・・

そう、その時は私達にこんな結末が待っていようとは思いもしなかった。

2年後に待望の赤ちゃんを授かり、私は夫婦から家族になるんだなって喜びをかみしめていた。

多分、文也もそのころは同じ考えだったのだと･･･

でも、そのささやかな幸せを私はガンという病魔に壊されてしまう。

医師「子宮がんが…見つかりました」

先生が沈痛な面持ちで

医師「かなり進行しているので、子宮全摘出しなければ命の保障は出来ません」

折角授かった2人の分身なのに･･･何よりも子供が好きな文也なのに･･･

他に方法がないのか、私は何度も先生に詰め寄ったが、返事は一つ。

医師「生きるためには、この決断しかありません！」

私にとっては死の宣告とも同じくらいに辛かった。

だけど、

「今の俺には、子供よりAの命の方が大事だ…」

文也がそう言ってくれたから、私は乗り越える事が出来たのに･･･

それから2年後、彼の浮気が発覚。

しかもその女性との間には新しい命が･･･どうしようもない絶望感が私を襲う。

「彼女に子供が出来たんだ…本当に申し訳ないと思ってる。でも彼女を一人にしておけない。だから別れてくれないか…」

それが文也の最後の言葉。でも私はそんな彼を責めることはできなかった。

A「わかった･･･私達、、、別れましょう。」

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