視線の先には… +（人7）side ページ42
− A −
まだ一週間しか経ってないのに、また舘さんのお店。
待ち合わせの時間ぴったりに来たはずなのに…チラリとお店を覗くとすでに前川さんは席についていて、そして舘さんを目で追っている。
ほんとに舘さんの事が大好きなんだなぁ〜って微笑ましくなる。
最初に来た時と同じように、ドアを開けて舘さんが迎えてくれた。
RY「いらっしゃいませ、古川様…」
「また来ちゃいました(笑)」
RY「お席までご案内致します。」
お店では至ってスタイルを崩さない舘さん。
流石プロ…でも私だけに聞こえるような小声で…
RY「さっきから見られてる感がすごくて、振り返るたびに目が合うからどうしていいのか…」
「それだけ想いが強いんですよ…」
そんな会話をしていたのに、前川さんのいる席までの案内が終わると、
RY「本日はようこそラポールへ・・・今宵シェフの美味しい料理をご堪能くださいませ。」
− しの −
「少し早く着きすぎちゃった…その分、色んな顔の宮舘さんを堪能できたけど…」
A「それは良かった…で、もう注文したの？」
「古川さん、いやAちゃんが来てから頼もうかなって…でも宮舘さんにおススメ、聞いちゃう？」
するとAちゃんが宮舘さんとアイコンタクト。すぐさまオーダーを取りに来てくれる。
Aちゃんが視線を向けただけですぐに宮舘さんと視線が合う…イコール、宮舘さんはずっとAちゃんを気にしてるって事？
あ〜あっ、私ったら変なこと、気づいちゃった
RY「ご注文はお決まりになられましたか？」
A「しのちゃん、聞いてみるんでしょ？」
「あっ、今日のおススメは？」
変なことに気づいちゃったら、もうそこからテンションは上がらない。
宮舘さんがいった言葉も上の空。
古川さんから
A「しのちゃん、舘さんがおススメしてくれた方でいいよね？」って言われてハッとする。
「うん、そっちでいいと思うよ。よろしくお願いします。」
いつものごとく料理が運ばれてくる…
その料理はいつものように美味しいのに、いつものような幸福感が得られないのはなぜ？
途端に寂しくなってしまった。
でもいつもと違う私に気づいてくれた宮舘さんが、Aちゃんが化粧室へと席を外した隙に
RY「元気ないですけど、なにかありました？」
この優しさは罪作りだなぁ〜(/_;)
でもここは確かめておきたくて、私らしく聞いてみた。
「宮舘さんって、Aちゃんの事、好きですよね？」
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2024年1月15日 23時
