事故？ （人1）・照side ページ5
ー 菜緒 −
電話を切った後、なんだかいつもと違う照の言葉に考え込んでしまう。
その時、先輩がスマホを見ながら
先輩「なんかこの近くで事故があったみたいだね…車同士衝突だわ。
わぁ〜かなり大きな事故だね、怪我人も出てるみたいだし…」
「えっ、それって、どこらへんですか？」
先輩のスマホを覗き込むと照の車とよく似た感じの車の運転席あたりにかなりのダメージ。
先輩「あっ、そういえば菜緒が帰る方向なんじゃない？」
そういわれて嫌な予感しかしなくなる。
「すみません、私やっぱり帰ります!!」
お店を出た途端に、もう駆け出していた。
− 照 −
「わかった。俺たち、色んな意味で考え方にズレが出てきてるみたいだな…」
自分で発してしまった言葉なのに、その言葉に菜緒が不安になっていないかが気になってしまい、待ち合わせの場所から動けずにいた。
その時、かなり近くで大きな音…
事故？
もしかして、菜緒がさっきの言葉を気にして急いでこちらに向かう時に事故にあった？
不安で不安で居ても立っても居られなくなった俺は、車を飛び出し大きな音がした方向へ走り出してた。
− 菜緒 −
スマホを片手にその方向へ走り進めていくと、人だかりができている場所へとたどり着いた。
パトカーや救急車が止まっている中、最前列へ行くと照の車と似ている車の運転席がかなりダメージ。
後ろの方から
見A「なんか運転席の人、頭から血が出てなかった？」
見B「うん、意識ももうろうとしてたよね…」
思わず後ろにいた人に
「運転席の人はいくつぐらいの人だったんですか？」
見B「あっ、多分だけど、若そうな男の人だったよね？」
もしかして照？
いやもし照だったらどうしよう？
不安で不安で胸が押しつぶされそうだ。
その時、人混みの中から照の声が、
HI「あっ、この人がハンドルを握っていました…はい、最初は意識があったようなんですが…」
− 照 −
菜緒が巻き込まれてるんじゃないかと思い走ってきたら、俺と同じ色で似た車種に乗っていた人がやっとの思いで車から出たところだった。
人だかりをよけながらその人に駆け寄ると
HI「大丈夫ですか？」と肩を貸す。
どうやら意識がもうろうとしているみたいで、いっていることが意味不明だ。
そのうち、誰かが通報したのかパトカーと救急車が駆けつけてくれた。
救急隊員さんに状況説明していると、後ろから菜緒の声
菜緒「照〜！どこ〜！だいじょうぶ〜？！」
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2024年1月15日 23時
