話しかけないで +蓮side ページ36
ー A ー
もしかして狙ってる人ってめめのこと？
「あっ、学生時代に、ちょっと…」
中村「もしかして元カノだったりして…」
笑ってるけど、目が笑ってない。
「いえ、友達の友達って感じです。元カノではないですよ(笑)」
中村「そうなんですねっ。目黒さんがこの会社に居るってご存知じゃなかった感じですか？」
「はい、びっくりしました。大学時代の彼しか知らないので、スーツ着てて、びっくりしました。」
中村「かっこいいですよね。単刀直入に言っちゃいますけど、私の狙ってる人、目黒さんなんです。
まぁ〜、私のような女子社員はかなりいるので、、、
その〜、気をつけた方がいいと思いますよ。」
これって宣戦布告って感じ？
「私はただの知り合いなんで…でもご忠告ありがとうございます。さっきのような言動はしない方が身のためっていう事ですよねっ。」
中村「いや、そんなつもりはないけど…反感は買わないようにした方が、お仕事もスムーズにできるかな？
それくらい結構な熱量のファンが多いんですよね。目黒さんって…
あと取引先の女子社員からのアプローチもすごいみたいなんで…では、私は業務に戻りますね。」
「あっ、はい、ありがとうございました。」
めめの人気は中学時代から衰え知らずだなっ、、、触らぬ神に祟りなし！でいかなきゃ。
でも、そうはいかなった。
お昼休みに近くのコンビニにでも行くかなって思ってる所へ、
RM「Aさぁ〜ん！」
いやだ、いやだ、社内で私に声をかけないで…
「あっ、目黒さん、お久しぶりです。」
ー 蓮 ー
５年ぶりの再会に嬉しくなって、つい大きな声で呼び止めてしまったけど、さっきと様子が違う気が…
A「あっ、目黒さん、お久しぶりです。」
「５年ぶりですね。それよりどうしたんですか？目黒さんだなんて…なんかむず痒いですよ。」
A「いや、ちょっと…こっち、こっち。」
スーツの袖の辺りを引っ張られ、若干ドキッとする。
人から見られることのない死角にすぽっとはまる。
かなり距離が近いけど、大丈夫？
でもドキドキしてるのはどうも俺だけで、Aさんは至って普通。
A「久しぶりに会った早々に申し訳ないんだけど、会社ではなるべく話しかけないで…
平和な会社生活を送りたいのよね。めめって人気者だから、変に注目されたくなくて…
ほんとにごめん、ごめんなさい。」
そういうとするりと俺の脇をすり抜けていった。
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2024年1月15日 23時
