必然の再会 +蓮side ページ33
ー A ー
風邪から復活して、はや一週間…
次の派遣先へ。
都内の高層ビルの一角を全面借りているという、そこそこ名の知れた化粧品メーカーの企画部の庶務的な仕事。
今回は3ヶ月更新の最長３年の契約。
ほんとは１年契約で終わりってところを探してたんだけど…
そういえばこのビルと前の派遣先のビルが目と鼻の先。
前川さんとバッタリあったりして…そんな事をふと考えていた。
するとLINEになんと前川さんからメッセージが…
しの『先週は付き合ってくれてありがとう…ちなみにあの後、私のこと話してくれたりした？』
わぁ〜、自分のことで精一杯ですっかり飛んでたぁ〜！
『あの、実は色々あって…次回会った時に詳しく話すから。ごめんなさい。』
すると間髪入れず、
しの『じゃあ〜、今週末、よかったらまた宮舘さんのお店に一緒に行かない？』
この人の誘い、、、かなり強引なんだけど何故か断りきれない…不思議な引力のある人。
『わかったよ。じゃっ、その時にね。』
ー 蓮 ー
今日は朝から会議…
３時間も缶詰状態。会議なんてせいぜい１時間が限度だよ。
今日も隣を見ると慎太郎が課長の死角を利用して私用携帯で、仕事以外の事で遊んでる。
かなり大胆な奴。それが、森本慎太郎
俺の一つ後輩でよく一緒にルート営業をやっている。
兎に角、人の懐に潜り込むのが得意で、俺とのコンビはかなり営業成績がよくて、去年は支社で表彰された。
あとその横で一生懸命にパソコンで議事録を作成しているのが大橋。
大橋 和也は人事で慎太郎と同期…
何事にも情熱を持って取り組んでいるのだか、たまにそれが空回りしていて…でもこちらも人懐っこいので社内のマスコット的存在だ。
そして俺の同期で癖の強い奴が一人
佐藤 昌也…
こいつは企画部。うちの会社で一番の花形部署。
俺も希望は企画部だったんだけど、同期の中で唯一、希望通りの企画部にいけた男。
会社も見る目があるのか僅か３年目にしてプロジェクトチームに入る強者。
俺なんか今年やっと潜り込めたのに、かなり差をつけられてしまった。
今日は２回目の会議でそれぞれの部署で方向性を決めていくってことになっている。
そこでも昌也はすでに中心的存在で進行を任されてた。
そこへ秘書課の社員がコーヒーを運んでくれた。
一人は元からいる中村さん、そしてもう一人、、、後ろ姿を見る限り前にいた秘書課の人ではなさそうな…
そう、それがAさんとの再会だった。
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2024年1月15日 23時
