３年前の恋 +（人6）・亮平side ページ31
− A −
「えっ、乳がん？亜美ちゃん、大丈夫なの？このこと亮ちゃんは知ってるの？」
あまりにも残酷な事実を受け止められない私。
亜美「大丈夫なのかな？よくわかんない・・・」
そういうと亜美ちゃんの頬をつたう涙。
「もしかして…病気が原因で仕事を辞めて、亮ちゃんとも距離をおいたの？」
自分の境遇とあまりにも似ていて震えが止まらなくなる。
後ろから受付を済ませたお兄ちゃんの声…
HF「行くぞ…A。」
自分の中で整理がつかないまま、私はその場を後にする。
別れ際に
「また会いに来るから・・・」と言い残した。
− 亜美 −
私は自分がこんな病気になって、聖都さんの強い気持ちに共感した。
きっと聖都さんも今の私のような気持ちだったんだろうなっ…って
でも聖都さんは強い。
私はそんなに強くないから、Aちゃんと再会したことでまた阿部さんと繋がれるんじゃないかって・・・そう思ってしまう。
つくづく自己中な人間だ。
でも、、、でも、、、会いたいの。
阿部さんがあの時さすってくれたあの手の感触…今も鮮明に残っていて、、、
その温もりを欲してる私がいて…
聖都さんがAちゃんを振り切った愛の強さを感じていた。
− A −
治療を終えた私は自宅へと戻ってきた。
お兄ちゃんはレトルトのおかゆと大量の水を買ってきて、
HF「もし辛くなったら、いつでもいいから連絡するんだぞ。」といって帰っていった。
それから２日後、熱も冷めてようやく自分でご飯を作れるくらいまで回復。
お兄ちゃんにお礼と質問のLINE。
『おかげさまで熱も下がりやっと平常運転になりました。ありがとう…
あと亮ちゃんの電話番号って知ってる？それとも変わってない？』
お兄ちゃんから待ちわびてたっていうぐらいのタイミングで返信が…
HF『よかった…今度からは何かあったらすぐ俺に連絡するんだぞ。
あと亮平の電話番号は前と変わってないよ。
かなりあいつも気に掛けてたみたいだから、心配かけた事、ちゃんと謝れよ。」
ー 亮平 ー
初めて恋が成就して、楽しかったあの日々のことを未だに引きずっている俺。
その後、気が合いそうな人と付き合ってみたりしたけど、付き合いそのものが負担になって別れてしまうパターンを繰り返して…
そんな日々が３年余り続き、俺の中で、このまま研究一筋の人生も悪くないかなって思い始めてた時、思いもしない人から連絡…
A「亮ちゃん…元気にしてた？」
後悔しない為にも 亮平side→←まだ繋がってた？ 亮平・（人6）side
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2024年1月15日 23時
