あなたが大好き （人6）・亮平side ページ28
ー 亜美 ー
RA「俺の事、それだけ好きって事だよねっ？そうでしょ？」
阿部さんの言葉に思わず全身が真っ赤になったのというくらい体温が上昇。
アメリカに着いた時、気持ちが昂っていて告白めいた事はしたものの、阿部さんからこんなストレートな表現で確認されるとは思ってなかった。
「あの、それは…え〜っと…」
あたふたしてるとにっこりと笑った阿部さんが私の頭を撫でながら、
RA「ごめん…ずるいのは俺も一緒。
ほんとはちゃんと告白するつもりで亜美ちゃんを誘ったのに…なかなかいい出せなくって。」
告白？えっ、私、聞き違いしてる？
なんでもかんでも自分の都合よく聞こえちゃってる？
「今、なんて？」
RA「俺ねっ、亜美ちゃんの事が好きなんだ。
もし今お付き合いしている人がいないのなら、俺と付き合ってもらえませんか？」
ダメかも…答えは一も二もなく"はい"という選択肢しかないのに、本能的に涙が…
目の前にいる阿部さんがあんまりにも優しすぎて…
RA「亜美ちゃんといる時、俺自身、すごく楽なんだ。構えなくていいというか、癒されるというか、ずっと一緒にいたい…って思ってしまう。
これが好きだっていう感情だと認識するまで、かなり時間がかかったけど…今はちゃんと確信してるから…」
「あの、私…」
RA「返事は今じゃなくていいよ…俺、亜美ちゃんと一緒で待つことは慣れてるから…」
ほんとは今すぐにでも返事をしたい。
だけど、今の私の複雑な心境もわかってくれている阿部さん。
「わかりました。次に会う時に曇りのない気持ちでちゃんと返事をします。」
− 亮平 −
ちゃんと言葉にできた…俺の気持ち、届いたかな？
多少不安は残るけど、亜美ちゃんならきっと俺のこの気持ちを受け取ってくれると信じて…
それから１週間後、研究室に来た亜美ちゃんが１冊の本をもって俺のところへ…
亜美「阿部さん、この本…すごくおもしろかったです。よかったら読んでみませんか？」って…わかりやすく付箋が付いた本を渡してくれた。
その付箋には…
『今日の18時、図書館で待ってます。』って書いてあった。
その時間に図書館に行くと、あの時と同じシチュエーションで亜美ちゃんが本を読んでいた。
「あの時のまんまだね…」
亜美「あの時の本の感想、まだ言ってなかったから…
すごくおもしろかったです。そして私はあの頃からあなたが大好きでした。
そして今も大好きです。」と笑ってくれたんだ。
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2024年1月15日 23時
