5年ぶりの病気 +勇斗side ページ23
− A −
無事に家に帰りつき携帯を確認すると、凛と菜緒からのLINEがもうすでに入っていて、
凛『今度は3人で会おうね…』
菜緒『もっと話したかったよぉ〜!』って優しい言葉が溢れていた。
この5年、仕事以外のLINEはきたことなかったなぁ〜
まぁ〜、自分でその道を選んだわけだけどねっ。
やっぱり友達って、あったかいなぁ〜ってしみじみ感じる朝方だった。
そして一方で一定の睡眠を欲してる自分もいて、私はすぐさまベットに潜り込んだ。
次の日の朝、寒気と関節の痛みを感じて目覚める。
もしかして、夜風にあたりすぎた?
熱を測ると38.8度。
かなりの高熱に自分でもびっくり…
そう言えば、みんなを遠ざけていたこの5年。幸いなことに私は病気らしい病気をしたことがなく、病院とは無縁だった。
もしかして、それだけ気を張り詰めていたって事?
そんな事を考えるとふと笑いが漏れる。
だけど笑っている場合でもなく、病院に連れて行ってもらいたくて、ご近所に住んでいるお兄ちゃんに連絡を入れた。
『なんか、熱があって…しんどい』それだけLINEで連絡するとそのままベットに倒れ込んでしまってた。
− 勇斗 −
おふくろが心配するからって俺の近くに住むことを約束させられたA
未だにおふくろは電話番号くらいしか知らないみたいだけど…俺にはちゃんと住所も電話番号も明らかにしていた。
でも
A「お兄ちゃんからは訪ねてこないでよ。プライバシー厳守だから…
あと私の交友関係にも絶対に立ち入らないこと!約束して!!」って…
これは一度、菜緒ちゃん達に仙台にいることを話してしまったからだろう。
あの時は単純に誰かの助けが必要かなって思ったから、、、
でもAにもAの事情があるんだって事にも気づいたから、この5年は大目に見ていた。
まっ、家族的に8月の長期休みやお正月には顔を合わせることも多かったから、さほど心配はしていなかった。
だけど、このLINEは?
あの日から初めてのSOS
キーを手に家を出ようとすると、まこが
M「パパ、どこに行くの?まこも行く〜!!」
その声に香織が気付き
香織「どうしたの?」って…
「AからSOS…熱があって寝込んでるらしくて…」靴を履きながらそう答えると
香織「Aちゃんが?大変!!すぐに行ってあげて。あとこれも・・・」
というと冷えピタと家にあったポカリを渡された。
「サンキュー、とりあえず病院つれてくわ」
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作者名:みっきーまま | 作成日時:2024年1月15日 23時