会えなかった時間 +（人8）side ページ21
− 凛 −
カラオケではフリータイムをチョイス。
A「眠くなったら解散しようねっ…」って言ってたけど、誰もそんな気配も見せず…
私たちはこの５年をお互いの近況を話すことで埋めていった。
A「そういえば、岩本さんっていつもと印象が違うんですけど・・・」
HI「俺が？」
「そう、私もさっきからそう思ってた。オフ感すごくない？」
菜緒「そう？この頃、どっちかというとこの照しか見てないから気が付かなかったけど…」
菜緒がしげしげと岩本さんを見つめる。
その瞳はずっとハートで、Aと顔を見合わせて笑ってしまった。
HI「どうかした？なんか変？」
すると若菜ちゃんが私たちの笑いのツボを見抜いたようで…
若菜「お兄ちゃんのオンとオフの高低差激しいでしょ？普段は強面だもんね。」
「いや、そうじゃなくって…でも私はそのギャップ、大好物だけどねっ…」
って、こんなの大ちゃんに聞かれたら一大事だったわ。
「若菜ちゃん、この事実は口外なしね。」
− A −
色んなことが今日一日で起きて、なかなか気持ちが追いつかなかったけど、みんなと話すことで少しずつ気持ちが落ち着いてきた。
岩本さんや若菜ちゃんを見ると少し眠たさげな顔。
ここはそろそろ解散だね。
「なんか話したいことはまだまだあるけど、佐久間さんがあの伝説の【大宴会】をセッティングしてくれるみたいだから、今日はお開きにしない？」
私の言葉にみんなが納得してくれて、今日は解散という運びになった。
時計を見るとすでに３時を回っていた。
岩本さんの車に菜緒、凛が乗り込む。
HI「若菜、帰らなくていいのか？」心配顔の岩本さん…
若菜「今日、康二の所に泊まる…ちゃんとお母さんにも連絡してるから。」
なんか複雑な表情の岩本さん(笑)
その後、康ちゃんと若菜ちゃんはタクシーでそのまま康ちゃんのお家へ…
HI「Aちゃんも乗ってく？」って言ってくれたけど、
「もう少しだけ風に吹かれてから帰ります…今日はありがとうございました。」
菜緒「ばっくれないでよ！A…いい？毎日連絡するからねっ。」
凛「菜緒が言った通り、私も毎日連絡するからね。次はうちの愛娘のあ〜たんともあってあげて…めちゃ、可愛いから。」
２人とも名残惜しそうに沢山手を振ってくれた。
自分に自信がなくてついついみんなを遠ざけてしまっていたこの５年…
でも今日からは会えなかったこの時間を埋めていこうね。
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2024年1月15日 23時
