念押し… (人8)・(人1)side ページ3
− 凛 −
東京に戻ってきた後、Aに住所を聞いたら
「今、マンスリーマンションを借りてるんだよね…決まったら、連絡するから…」
そう言ったAがなんか前と違って少しよそよそしい気がするんだけど、私だけがそう感じてるのかな?
帰りの車で大ちゃんがポツリ…
DS「Aちゃん、なんか変だったよねっ…」
やっぱり大ちゃんも気づいてた。
「私もそう思った…いつものAじゃない。」
すると後ろに乗ってる翔太さんが
SW「あいつ、泣かなかったよなっ。」
RY「Aちゃん、普段は泣き虫なのにね…」
「館さん、それなんですよ。いつもは私たちの中で一番泣き虫なのに、なんか俯瞰してみてる感じ。」
DS「俺たちでさえ、未だに聖都の遺影を前にすると泣けてくるのに・・・」
Aは聖都さんが亡くなってから心の扉を閉じてしまったみたいで…
見た目はいつもと変わらないけど、、、
またこのまま私たちを遠ざけるのでは・・・そう思うと、私は念を押すようにショートメールを送った。
『A、住所決まったら教えてね…絶対だからねっ"(-""-)"』
− 菜緒 −
凛も多分、ショートメールを送っているだろうけど、私も念押し。
『A、1人で色々抱えこまずに私と凛を頼ってね。友達でしょ、私たち…絶対だよ。』
でもそのショートメールに返事がなくて嫌な予感…
HI「どうした?Aちゃんからまた連絡なし?」
「うん、さっきのAも絶対変だった…」
HI「どこが?寂しそうな顔してたじゃん…」
「Aは私たちの中で一番泣き虫なのに、あの状況で泣かなかったんだよ。
絶対におかしい!もう〜、なんで返信くれないのぉ〜!!」
そんな私を見て、ひーくんが頭をポンポン
HI「菜緒は優しいなぁ〜…特にAちゃんと凛ちゃん・・・
ちょっとヤキモチ焼いちゃうくらいだよ。
でも少し干渉しすぎ?AちゃんはAちゃんのペースがあるんだよ、きっと…
聖都さんの死を受け止められていないのかもしれないけど、それはAちゃんがちゃんと意識しないと・・・周りの流されるのはよくないような気がするんだけど…」
私だってわかってる。だけど心配なんだよ。
このままAが遠くに行っちゃいそうで…
「ねぇ〜、ひーくんは元気いっぱいだよね?
私もひーくんがいなくなったら、Aと同じ状態になりそう。」
その言葉に、ひーくんが笑いながら
HI「大丈夫だよ…俺は菜緒を置いていかないから。」
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作者名:みっきーまま | 作成日時:2024年1月15日 23時