母の思い ページ2
年が明け私はまた東京へ戻ってきた。
町田さんは
町田「Aちゃん、家族なんだからずっとここに居てくれていいんだよ。」
って言ってくれたけど、やっぱり甘える訳にはいかない。
「もし辛くなっちゃった時は、また甘えさせてください。でもそろそろ自分の力で歩いていかないと…」
東京に戻り最初に訪れたのは聖都の家…
お線香だけでもあげたくて、、、
急にお伺いするのも失礼かなと思い、佐久間さんに連絡を入れる。
すると佐久間さんがみんなに連絡を取ってくれて、久しぶりに集まった。
DS「Aちゃん、少し落ち着いた?」
私の表情を探るように訊いてきた佐久間さん
「そうですね…仕事もせずにゆっくりさせてもらったので。」
しょっぴーと舘さんも
SW「お前の事だから1人メソメソしてたんじゃないのか?もう少し俺たちを頼れよ。」
RY「そうだよ、Aちゃん…ひとりで泣かないでねっ。泣きたくなったらいつでも駆けつけるから…」
そしてふっかさんも
TF「そうだよ。俺たちがいるから…ねっ。」
その言葉にまた聖都がいないことを思い知らされる。
お仏壇の上に飾られた聖都の遺影は素敵な笑顔で…
ご家族の中にもきっと今の私と似た感情があるのではないかって、そう思えた瞬間だった。
「すぐにお伺いすることができずに申し訳ありません。」
聖都とよく似た笑顔のお母さんが
SM母「こうやって会いに来てくれて聖都も喜んでいると思います。ありがとうございます。
病床で聖都の支えてくれたのはあなたの笑顔だったの。
あなたの笑顔に聖都は何度も生きる力をもらってたみたいで…」
そういいながら聖都のスマホを差し出した。
その壁紙には私の笑っている写真が…
「これは…」
SM母「最期までこのスマホを握りしめてた…もうあなたに繋がる訳ではないのにねっ…」
寂しそうな笑顔で
SM母「迷惑でなければもらっていただけると嬉しいんですけど…」
「形見ではないんですか?私がいただいても・・・」
SM母「いいんです。私たちに聖都は色んなものを残してくれたから、、、
この家にいるだけで聖都がまだ生きてるような気がしてならないの。
だから聖都の事をいい思い出として覚えててくださると嬉しいんです。」
そう言われ私はスマホをもらうことにした。
でも私はお母さんとは違う思いが、、、
私は聖都の事、いい思い出として消化できない。
私の中にまだ確かに聖都がいて、いなくなった今でさえ聖都を探している自分がいるから…
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作者名:みっきーまま | 作成日時:2024年1月15日 23時