検索窓
今日:29 hit、昨日:27 hit、合計:13,364 hit

聖都…逝く 大介side ページ38

聖都を見送って、はや半年…

聖都の両親に出発直後に尋ねたところ、お世話になった人に自ら連絡を取り会いに行く旅をする予定らしい…

その旅の終点は自宅ではなく、千葉の房総にある海が見えるホスピスで過ごすとのこと…

最後までわがままでしょって、お母さんは泣き笑いしてた。

らうもこの事実を知っているようで、今は何も考えなくていいように仕事と勉強に没頭しているらしい。

用意周到な聖都はすでに携帯番号まで変えていたから、こちらからはあいつに電話できなかったこともあるけど…

俺も現実を突きつけられる怖さに、気にはなっているものの、聖都の家族にも連絡を取れずにいた。


その頃と時を同じくして、年のせいかすっかり元気がなくなったムーンがいよいよ立つこともできなくなった。

「ムーン、お前まで逝くなよなっ…」

そう言いながら頭を撫でると、反対の手を力なくペロペロと舐めるムーン…

その時、俺の携帯に知らない番号から着信…

登録していない番号にむやみに出ない俺だけど、なんだか嫌な予感が…

「もしもし…」

SM母「佐久間君の携帯ですか?」それは紛れもなく聖都のお母さんの声…

「はい、聖都に何か?」

SM母「たった今、聖都が息を引き取りました…」

あまりにも突然のことで何と言っていいのかがわからず、携帯を持ったまま立ちすくんでしまった俺。

その時、我が家でも

DS母「ムーン、ムーン…」ムーンの名前を連呼しながら泣き叫ぶおふくろの声…

DS弟「もう、息してない?どうなんだよ!」弟までもが大きな声で…

その声が聖都のお母さんに聞こえたのか、

SM母「佐久間君、何かあったの?」

その声に我に返る俺…

「うちのムーン、いや、13年飼ってた犬が今亡くなりました…聖都が中1の時に俺に託してくれた犬なんです。」

そういうと俺も携帯を握りしめたまま、その場に泣き崩れた。


しばらくしてもう一度さっきの電話番号に折り返してみたが、留守番電話に代わる。

「先ほどは取り乱してしまい、すみません…お通夜とお葬式の日時を教えてください」

すると丸一日たって聖都のお父さんから電話が…

聖都の遺言に…

「友達や知り合いにはすべてお別れはしてきたので、お葬式は家族だけで行ってほしい。
そして骨は海にまいてほしい…」と書いてあったそうだ。

俺たちはお前の最期の姿も見ることはできないんだなっ…

ただお父さんから、

SM父「遺影になってしまうけど、会いに来てもらえたら…」とお願いされた。

結婚式 →←お前らしく ラウールside



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (7 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
24人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 恋愛 , 友情 , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

りえ(プロフ) - カカオ砂糖さん» ご指摘ありがとうございます。 (1月13日 13時) (レス) id: fa9cfabba3 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ砂糖(プロフ) - あの…オリジナル作品のタグが付いてます…。 (1月13日 8時) (レス) id: 61b8287146 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:みっきーまま | 作成日時:2023年12月25日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。