9人のナイトに愛された天使たち－4章－ (ページ35)

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バイバイ、私の初恋　+聖都side ページ35

－ A －

気持ちは焦るけど、足が動かずで…私もしょっぴーの事、笑えないわ。

でも出発ロビーに着いたらすぐに見つけることができた聖都の姿。

今更もう必要ないのかもしれないけど、これは私の特技だったのかもしれないなっ。

らうくんが

RU「Aちゃん、久しぶり！」

成長しているらうくんが初めて会ったあの頃と中身的には何一つ変わっていないことが妙に嬉しくて、

「らうくん、また背が伸びたんじゃない…モデルのお仕事も頑張ってるみたいだね。
この間の【FINEBOYS】、嬉しくて、私、５冊も買っちゃったよ。」

ほんとは今すぐにでも聖都に駆け寄りたいのに…気持ちを隠して笑う。

するとらうくんが

RU「兄ちゃんがAちゃんの姿を見つけて嬉しそうにしてたよ。」って…

聖都、らうくんに私と別れたこと、話してないの？

SM「そんなこと…」やっぱり否定だよなっ…

SM「いや、見送りに来てくれて嬉しかったかも…」っていつもの聖都の笑顔。

やっぱりダメた…このままじゃ、私、聖都のストーカーになっちゃうよ( ;∀;)

－聖都－

Aの色んな表情を見れるのもこれが最後だと思うと名残惜しい。

でもこれは俺が決めたこと。

Aの為には、これが正しい判断なんだ。

「みんな、今日はありがとう。見送りに来てくれて嬉しかったよ。次会う時はいつになるかわからないけど、みんな元気で…幸せになっ。」

SW「何かっこつけてんの？ニューヨークって一度行ってみたかったんだよなっ…落ち着いたら住所送れよ。」

TF「俺も顔出すよ、くるみとの新婚旅行で…」って、ふっかの突然の結婚報告。

「お前、いつの間に…」

TF「いや、まだ具体的に決まったわけじゃないけどなっ。まっ、でも結婚するならくるみしかいないかななんて…」柄にもなく真っ赤な顔で照れまくるふっか。

そんなふっかを見て、俺がこんな病気にならなかったら、俺とAにもこんな未来が待ってたのかなっ、って思ったら必要以上にAを見つめていたみたいで…

傍にいた涼太から小声で

RY「お前もAちゃんを連れていきたいんじゃないのかっ…」って言われ焦った。

傍でその言葉を聞いていた大介も苦笑い。

愛おしいという気持ちが溢れちゃってたみたいだなっ…

するとAが俺のところに駆け寄ってきた。

A「聖都…私、こっちで聖都の事ずっと応援してるから…」

そういいながら俺の手を両手で包み込み

A「バイバイ、聖都…」って言ったんだ。