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自分なりの最期 聖都・ラウールside ページ21

− 聖都 −

検査結果を聞いた夜、らうが寝た後で父さん、母さんと俺とでこの先の事を話し合った。

少しでも長く生きていてほしいと泣きながら訴える母さんと俺らしく最期を迎えたいという俺と、意見は2つに分かれてしまい、なかなか結論が出ない。

長い沈黙が続いた後で、父さんがポツリ

SM父「生きるって難しいよなっ…誰かの為に生きる、自分の為に生きる、色んな考え方がある中で父さんがお前だったら、多分お前と同じ結論を出したと思う。

でも父さんも母さんもお前を失うことが怖いんだよ。この気持ちもわかってくれるよなっ?」

父さんの言葉があまりにも悲しい響きで泣きそうになる。

「でも俺は死んだからって父さんや母さんの息子であることに変わりない。
父さんや母さんは、俺が何日もベットの上で過ごして最期の日を迎える方がいい?

それとも…」

SM母「それでも、そうだったとしても、私は…」

泣き崩れる母さんに対して何も言えなくなってしまう。

SM父「親が言える言葉はこの言葉だけなんだ…わかってくれるよなっ、聖都。

でもお前の人生でお前の命だ。治療方針はお前自身で決めなさい。」

そういって席を立つと母さんの背中をポンポンと優しくたたいて、俺一人考える時間をくれた。



− ラウール −

なかなか寝付けない夜だった。

いつもなら兄ちゃんも自分の部屋、父さんや母さんに至ってはすでに眠りについてもよさそうな時間なのに、3人とも起きていてなんだか不思議な気がした。

3人ともいつもと変わらずにこやかに話しをしているのに…

でもそれを"なぜ"って問うことができないくらいかなり重い空気が流れている気がした。

「おやすみ…先に寝るね。」

みんながそれぞれ言葉をかけてくれる。どうやら寝るのは僕だけのようだ…

暫く自分の部屋にいたけど、やっぱりいつもと違う様子がとても気になって、足音を立てないように1階へと階段の途中で…みんなの様子をうかがかった。

リビングのドアのガラス部分から見える母さんが父さんの横で泣いている。

どうしたんだろう?

真剣な顔で父さんが兄ちゃんに何か話をしているようだ。

この角度から兄ちゃんの様子は見ることができないけど、父さんのあんな悲しそうな顔を見るのは初めてのような気がした。

その時、僕はここで盗み聞きするような内容ではないことが語られているんだと自分なりに感じ取れた。

そしてこの事は、僕たち家族にとって一大事だって事も…

ホッと一息…→←余命半年 聖都side



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りえ(プロフ) - カカオ砂糖さん» ご指摘ありがとうございます。 (1月13日 13時) (レス) id: fa9cfabba3 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ砂糖(プロフ) - あの…オリジナル作品のタグが付いてます…。 (1月13日 8時) (レス) id: 61b8287146 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みっきーまま | 作成日時:2023年12月25日 21時

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