苛立ちと寂しさ… ラウール・（人3）side ページ15
− ラウール −
天音「なんか、ごめんね。巻き込む形になっちゃって」
こういう事にもなんか場慣れしてそうな謝り方…
すっかり変わってしまったんだと、なんだか寂しくなった。
「別に…仕事だから。」
天音「ラウールくん、何か怒ってる？」
そう聞かれて自分でもハッとした。
僕たちは確実に大人になっている。
その中で自分の居場所を確立する為に自分なりのやり方を探すのは別に悪い事ではない。
でも僕がこんなに苛立っているのは、あのいじめられっ子の結城がこんなにも変わってしまったこと…
虐められているあの時の結城はすごく澄んだ瞳をしていて、人の優しさに素直に感謝が出来る女の子だった。
でも今は優しくされる事に慣れているような、、、受け答えの仕方がイラ付きの原因だという事に気づいた。
「怒ってないよ。でも結城は変わったよな…」
天音「私？どういう風に？(^^)」
この受け答えだ。
かわいくなったとか、そういう言葉を待ってるかのような表情…
「なんか、性格悪くなった…」
ほんとはそんな事を言いたい訳じゃないんだけど、自分の気持ちをうまくいい表せない僕がいた。
− 天音 −
ラウール君の言葉にかなりショックを受けた。
でもここは笑ってなくちゃという気持ちになった。
何事にも負けない私になったんだよって…そう見せたかった。
「えっ？そんな事ないよ…なんかショックだなぁ〜！」
とかわいく受け流す。
私なりに考えたコミュニケーション方法なんだけど、どうやらラウール君には全て見透かされている気がする。
RU「ごめん、もう帰るわ…」
そういうとスタッフさん達に丁寧に挨拶をして現場を去るラウール君。
私は変わってしまったけど、彼はほんとにまっすぐで何も変わってないんだなって改めて感じた瞬間だった。
− ラウール −
帰り道に久しぶりにめめと会った。
RM「らう、今帰り？」
「あっ、めめ。久しぶりだねー…」
めめと会うと小学生だったあの頃に一瞬に戻ってしまう。
あの時の出来事を知っているめめに今日の出来事を話してみた。
RM「苛立ちの意味かぁ〜…らうは少なからずあの時の彼女に自分を重ねて、そして陰ながらだけど応援してたんじゃないのかな？
それがもう必要とされてないと思って、ちょっと寂しくなった。
俺はらうの今の話し方を聞く限り、そう聞こえたけど…」
めめの言葉は割とスムーズに僕を納得させていた。
「ありがとう。めめと話せてよかったよ。」
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りえ(プロフ) - カカオ砂糖さん» ご指摘ありがとうございます。 (1月13日 13時) (
レス) id: fa9cfabba3 (このIDを非表示/違反報告)
カカオ砂糖(プロフ) - あの…オリジナル作品のタグが付いてます…。 (1月13日 8時) (レス) id: 61b8287146 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みっきーまま
| 作成日時：2023年12月25日 21時
