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ドラマ撮影のスケジュールをこなして
移動車へ乗り込むと
この後は韓国では久しぶりの
チャンミンとの撮影が入っていて。
コスメブランドとのコラボだから、
なんとなくまた脳裏にAが過ぎる。
せっかく忘れかけてきたのに。
現在のAを知ってから、
1ヶ月がたち
少しずつ、またAの夢も見る回数が減ってきていたのに。
コスメって聞くと思い出してしまうんだよなぁ。
「うわっ！！」
なんて、マネージャーが急に声を上げて、
急ブレーキを踏むから体が前のめりになる。
「なに？、どうしたの」
「いや、前の車が急に止まったから…」
「どしたんだろう」
「うわぁ…事故だ。ユノ…しばらく動けないわ」
そういったマネージャーの目線の先を追うと
大きなトラックが横転していて。
運転手は自力で這い出たのか、横で慌てながら通報している。
道を塞ぐように横転しているものだから、それより後ろの車たちはみんな立ち往生してしまって。
「すみません、事故で道が…はい。遅れそうです。はい…」
マネージャーの声を聞きながら。
もうこればっかりは仕方ないよなぁ。
そっと目を閉じれば、またAの記憶が蘇りそうになるけど。
一生懸命ほかのことを考えて、かき消す。
【事故？ヒョンは大丈夫なの？】
スマホの振動に目を向けるとチャンミンからメッセージ。
【大丈夫だよ。もう着いてるの？】
【うん】
【あのさ、電話出来る？】
？？？
なんだ？珍しいな。
とりあえず、こっちからかけるか。
と、チャンミンへ発信する。
すると、直ぐに繋がった通話。
『ヒョン。今日誰と仕事か知っててこっち向かってる？』
「ん？チャンミナ、今日は2人だろ？」
『撮るのは2人だよ。メイクが誰か知ってる？』
「いや…？」
少し言いづらそうに口を開いたチャンミンから
聞かされた名前に、耳を疑う。
.
.
『Aちゃんだよ。Aちゃん。』
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作者名：micky!!
| 作成日時：2023年6月20日 2時
