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ふと目を閉じると、ちょうどいい具合に眠気がきて。
少しの時間だけど仮眠するか…と
そのまどろみに飲まれていく。
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「ユノはさ。将来について考えることある？」
聞き慣れた声が聞こえる。
こんなに聞き慣れていても、
あの頃は毎日聞きたくて聞きたくて仕方のなかったこの声。
「将来？」
「東方神起としてじゃなくて、1人のチョンユンホとして…だからね？」
「うーん…」
あまりに東方神起のユノとしてが長すぎて。
東方神起が大切すぎて、想像したこと…
あまりないかもしれない。
おじいちゃんになってもチャンミンと
大きな会場に立って。
おじいちゃんおばあちゃんになったファンたちと
思い出話がしたいなぁっておもってたし。
まだまだこの先も
東方神起としてみんなに夢を与えたいって。
そんな想像は何万回としたけど。
「やっぱりさ、ユノは、ユノだねっ」
「ん？どういういみ？」
「プロだよユノは」
「ん？…ありがとう？」
「(笑)」
「その笑った顔好き」
「ふふ。私もユノの笑顔が好き。
ずっと幸せに笑っててね、ユノ…
本当に大切だからさっ」
そう言ってニコッと笑った笑顔に
そっと指を掠める。
その言葉を聞いた時
何となく、悟ったけど
止めなかった僕は、結果ユノで居続けることを選んだ。
「A…」
あの時止めていたら
今もAは、僕といたのだろうか。
笑顔で寄り添いあって
永遠の愛で誓いあって
僕もチャンミンみたいに
結婚について語れていたのだろうか？
「ユノ、ついたよ」
肩を叩かれて目覚めると、見慣れた空港のロータリーで
ドキドキと脈打つ胸に気付かないふりをしながら、
そっと移動車を後にする。
あれから彼女に会ったことは1度もないけど。
確実にこの記憶は
僕の中で悔やまれる記憶の中のひとつだ。
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作者名：micky!!
| 作成日時：2023年6月20日 2時
