11 ページ11
「Aちゃん？ほんとに！？
ひさしぶり…ですね」
少しはにかんだ笑顔も、8年前からかわってないね？
「結婚したんだってね！」
「あー…はい」
ユノとの事情を知ってるチャンミンは、笑顔はそのままにちょっと気まずそうな表情で
そんな表情に、会って早々させてしまったこと、申し訳ない。
「Aさん、こちら…」
横からルディアが、そっと紙袋を渡してくれたので
そうだった！と慌ててそれを手に取った。
「そう！あと、ご出産おめでとうございます！よかったら…」
「えっ！いいの？、ありがとうございます」
ルディアと一緒に選んだの。
くまさんのデザインのスタイに肌着、小さなお人形が付いた音が鳴るおもちゃがセットになったもの。
男の子だって言うからちゃんと色も揃えて。
「うわぁ！めっちゃ可愛いね？これ。喜ぶと思う！」
と、チャンミンも思わず紙袋から取り出して
嬉しそうに笑ってくれて。
「Aちゃんも、結婚したって…？」
きちんとお祝いを紙袋にしまって、両手で大切そうに持って
そういう丁寧なところも昔とかわらない。
誰かさんと真逆だったから…(笑)
「えっ、誰から聞いたの！？」
「あー、えー、僕はヒョンから…」
「ユノ？」
私の口から出たユノの名前に、ただチャンミンは頷いた。
あれ…ユノ、なんで知ってるんだろ？
SMの人、結婚式招待したっけなぁ…？
そっか、まあどういう経路であれ
ユノの耳には入ったってことね…
どう感じたかな…？
なんて。
自惚れも程々にして。
ユノはきっと、昔付き合ってた女の結婚話なんて
心底どうでもいいはず…
でも…
あの時私に
大好き、愛してるって言ってくれた
ユノの言葉はホンモノだったよね？？
チャンミンが何か口を開こうとした瞬間
マネージャーさんが割って入ってきた
「ユノなんですが、事故の影響で高速道路で立ち往生してしまっていて。
取り急ぎチャンミンから、メイクと…ソロカットの撮影に入りたいんですが。
Aさん、いかがですか？」
あぁ、訂正したかったな。
もう離婚したんだよってね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 110人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：micky!!
| 作成日時：2023年6月20日 2時
