金木犀―3― (ページ8)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:15,546 hit

8　常連　友也― ページ8

友也―

明日は仕事が休みだし月終わりだし誰かと飲みに行きたい

「あ、翔、武！今日のみに行こうぜ！」

翔「あーごめん！今日は予定あるんだな～」
武「俺も―明日は?」

翔も武も普段暇な癖になんだよー

「いや、じゃあ良いわ…」

こうなったら一番誘いたい人を…

「あ、友也。これ中島さんが資料作っといてだって」

ナイスタイミング

「了解。あ、なぁ今日空いてる?」

「今日?あー…今日は予定ある…ごめん！」

「そっかー…あ、これ資料作っとくわ」

なんだなんだ…みんなして。あれか？いじめか?

なーんて俺もあほな事考えるようになったな

仕方ない…一人でいつものバーにでも行こう…

このお店は高校の時の友達がやっててマスターとも仲がいい

いつも通りカウンターに座ってマスターと話してた

最近の仕事の話とか恋愛のはなしとか…何でも気兼ねなく話せる数少ない人の一人

今日はお客が少なくて一階には俺を含めて3人くらいしかいない

みんなそれぞれ自分の時間を過ごしている

2階は珍しく埋まってるらしい

て言っても最大でも十人くらい入る部屋が一つあるだけで

普段は仕切りを作って3つくらいに分けてるらしい

マスター「今日は2階に10人の団体さんが入ってね。後ろのキッチンは忙しそうにしてるよ」

とマスターが教えてくれた

「マスターは手伝わなくていいの(笑)」

マスター「俺はここ担当だから。一階は一階の雰囲気を大事にしたいからね」

「まあねー」

2時間位ゆっくりお酒を飲んでお店を出ようとしたら見た顔が

「おい、何してんの」

翔「へ？あ！友也！え！」

2階から降りてきてたのは翔

ふと外を見ると一緒にいたっぽい団体が見えた

「あー、お前合コンだなー！」

ってことは武もここにいたのか

翔「いいだろーお前は何もしなくても女の子が寄ってくるんだから。ってかなんでここにいんの?
もしかして…寂しくてついてきた(笑)?」

「ははっんなわけねーだろ。ここ、高校の時の友達の店なんだよ。だから常連なの。」

にしても凄い偶然

翔「えーせっかく良い所見つけたと思ったのに友也いたら来れないじゃんかーあ！絶対2次会から参加とかすんなよ！？」

「あーもーしないしない」

そう言いながら二人でお店を出たら

団体の中に見たことある顔がもう2人

美夏ちゃんと…A

あいつ合コンなんて行くやつだっけ

と思ってよく見たら案の定男の人に肩を抱かれて迷惑そうな顔してる

「翔、その代りA借りるな」

翔「へ?」