金木犀―3― (ページ11)

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11　本当の整理　GS ページ11

という事でこの3日間は一応オフだけどオフじゃない

SH「今日荷物整理して明日に運んで終わらせるぞ！」

みんなそれぞれの部屋に行って運ぶものを段ボールに詰める

時間があった時にあらかじめ詰めていたからある程度は出来てる

ささっと残りの物を段ボールにつめて

あとは…

「ここだけか…」

この前セフンと掃除した時

カイが部屋を出た後開こうとしたけど…今度にしようと思ってそのままにした場所

今日は開けないわけにはいかない

「鍵鍵・・・」

ガチャっ

あの日から封印してた引き出しを開ける

大切なものとか、思い出の物が入ってる

そしてこの引き出しの奥にある一つの箱を手に取る

―――――――――――――――――――――

―ギョンス…私達さ…終わりにしよう?

あの日の事が頭をよぎる

なんて言ったかって?

『うん、わかった。終わりにしよう』

なんて言ってないよ
納得がいかなかったよ

―え?

驚いたよ。当たり前じゃん
一か月前までは仲良く映画にも見に行ったのに
電話でも変わりなかったのに

―別れてほしいの

彼女は僕の目を見ずにそうゆっくり告げた

―どういう事…?
―…やっぱり…住む世界が違うよ
―住む世界は一緒だよ?そう言ったのはAじゃん

『仕事の分野が違うだけで世界まで変わらないよ。同じ地球だし』
『一応僕たちは違う星から来たんだけどね』
『あーもー(笑)！』
そう言って二人で笑ったのはつい最近の事だ

―そうだけど…ギョンス。私の最後のお願いだと思って聞いてほしい
―別れてって言うお願いなら聞かないよ
―きっと早かれ遅かれ別れることになってたと思う。
―じゃあ何で今?僕に非があるなら言ってくれないと分からない
―ううん。ギョンスじゃない。非があるなら私なんだよ。もう私も仕事が忙しくてギョンスの事考えてられないし、今は私のキャリアに集中したい。だからギョンス…

ふーっと一呼吸して

―ギョンス。私と別れてください。もう、別々の道を行こう?

この日目に涙をためて、初めて目を合わせて言う彼女を見て

もういくら言っても曲げることはないんだと思った

開けたら捨てれないからそのまま開けずに『いらない物箱』に入れる

これでいいんだ

こうでもしないといつまでも彼女の笑顔が頭をよぎる