金木犀―1― (ページ16)

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⑯出会いページ16

―GS―
今日はサイン会だ

いつもみたいな形だとまたパニックになるからって今回は一人一人個室で静かな会場ですることになった

案の定外にはすごい人だったけど…

けど、今日はちょっと落ち着いてできそうかなって思ってる

今日はにこにこしていようかな

―You―

スミ「あぁあああ帰りたい」

「ここにきて??誰かが出るの遅れたせいで待ったのに(笑)?」

スミ「ごめんなさい(笑)嘘です。終わってほしくないです」

「だよね、まあけどこれじゃ順番最後とかかなあ。あ、じゃあ私こっちらしい」

スミ「でもそれはそれでいいよね。おっけじゃあさっきの所でね‼」

スミとはしばらく別れて列に並ぶ

ここは誰の列なんだろう…?

会場の人も少なくなってきて私の後ろに誰もいないという事はやっぱり私で最後なのかな

ボーっとしながら前の人が入っていくのを見る

あ、あと5人、4人…2人…次だ

警備員「はい、次のひと入ってー」
警備員「はい次の人入りまーす。今日最後ですー」

あいさつ位した方が良いよね・・

「あ、あにょはせよー…」

入ってあいさつしながら顔を上げた時、

彼は大きな目で私の目を見て離さなかった

そして私も…

彼から目が離せなかった

―GS―

次々と人が入れ替わりに入って出てしてとうとう

警備員「はい次の人入りますー。今日最後ですー」

最後の人になった

ふーっよしっ最後‼

ほっぺをパチンと叩いて笑顔の準備をｓ…

『あ、あにょはせよー』

ってぎこちない韓国語であいさつしながら

ゆっくり目線を上げる彼女の目を見た時

僕は笑顔を作るのも忘れて…

彼女から目線を外せなかった