2-44. ページ44
.
甘い甘い蜜に吸い寄せられる蝶々のように
岩田さんの潤った唇にそっと手を伸ばす
.
先に目を閉じたのは彼
その瞬きにさえも吸い寄せられるように＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿少しだけ背伸びをする
.
.
.
チーン
.
まるで目覚ましのようなその音は
目的の階に到着した合図で
.
「す、す、す＿＿＿＿すいませんっ！」
＿＿＿＿私、いつからこんな大胆な奴になったんだ？
妄想が暴走してしまったのか？
慌てて腕を目一杯伸ばして、岩田さんとの距離を取る
岩「そのまま続けてもらってかまわなかったのに。笑」
いたずらっ子のような顔をして自分の被っていたキャップを
私にポスっと被せた
.
＿＿＿＿岩「そんな顔されたままじゃ、たまんない」
そう言い残して、さっとエレベーターから降りて行った
.
取り残された私は只ボー然と立ち尽くす事しか出来なくて
扉が閉まりそうになるのも分かっていたけど、身動きなんか取れなかった
閉まると思っていた扉は、再度開いて
岩「いつまで固まってんの？笑」
そう言った彼に腕を引かれる形で、ようやくエレベーターから抜け出した
.
手を引かれたまま、彼の後ろを付いていく
心と体のバランスがおかしんだ
むしろ、私は変態なのか＿＿＿＿？
全く頭の中の整理がつかないまま、部屋に入れられた
.
ちょっと待っててねー！
すごく呑気な岩田さんの声が聞こえてきて
あれ？さっきのは夢か？
夢なのか？？
＿＿＿＿そんな訳ないのに、必死で否定しようと頭をブンブン振ってみる
岩「＿＿＿＿なんか、色々大丈夫？」
いいえ、ちっとも大丈夫じゃありません
「なんか、頭が混乱してます」
へぇ、大変だねー！とか他人事のように言われたから
誰のせいだよ！と岩田さんへ視線を向ける
.
「......何泊してたんですか？」
岩「え？昨日だけだけど？」
......なのにこの散らかり様
パパパっと床に散らばっているものを、畳みもせず鞄へ入れていく岩田さんを見て
あぁ、この人は本当にガサツなんだ
_______少しだけほっこりした
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 797人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みちゅ(プロフ) - シュニーさん» 更新が下手くそでごめんなさい^^; 何話か表示されてなかったり、そのせいで何度も更新通知をしてしまったり...気をつけます。コメント頂けるだけで嬉しいので、また何でも送ってやってください(^^) (2016年4月18日 8時) (
レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
シュニー(プロフ) - みちゅさん» お返事ありがとうございます！> <いえいえ！通知がくると読む前からソワソワしちゃいます><;;感想ですか！？こんなやつの感想なんかでよければいつでもお話させていただきます！>< (2016年4月16日 20時) (レス) id: 0d57142adf (このIDを非表示/違反報告)
みちゅ(プロフ) - シュニーさん» ありがとうございます！めっちゃ嬉しいです^_^ いつも更新が少なめで申し訳ないですが、読んで頂けるだけで更新の励みになります！また良かったら感想聞かせてくださいね^_^ (2016年4月12日 20時) (レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
シュニー(プロフ) - はじめまして！1の時からファンでコメントを書く勇気がなく今日初コメントです！いつも楽しく読ませて頂いてます^^*これからも無理をせず頑張ってください！更新楽しみにしています^^ (2016年4月12日 18時) (レス) id: 0d57142adf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みちゅ
| 作成日時：2016年4月1日 11時
