運命の恋、拾われました.14

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岩「じゃあ、行ってきます」

「うん。いってらっしゃい。あ、辛いお土産よろしく〜！」


『ん』って返事をしながらキスをされる。本当に挨拶をするみたいに自然なキス。こういうのをごく自然に出来て、それを自然に受け入れられるほど、私たちは同じ時間を共にしてきた



手を振りながら扉が閉まるまでお互い目を逸らさない

約束をしたわけでもないのにそれが当たり前で、そういうシンクロを心地よく思う



昔は離れるのが名残惜しくて、触れるだけのキスに自ら舌を絡ませていく事もあった。
でも今はもうそんな事はしない


それは愛情が薄れてきたとかそういう事では無く、目に見えるものだけの繋がりではなくなったという事だと思う


心と心が通じ合うってこういう状態なんだろうな


私は今、それを身をもって体験していると感じる






「韓国、いいなぁ」


辛い物が好きな私にとってはとても魅力的だ
今度彩子と行く予定でも立てようかな




彼は韓国でどんな事をして、どんな物を食べて、どんな気持ちでいるんだろう




どんな事をして何を食べるのかは分からない

でもね、どんな気持ちでいるのかは分かるんだよね




＿＿＿＿＿だって、きっと同じ気持ちでいるだろうから





何をしても、何を見ても、きっと最後には同じ気持ちになるの




＿＿＿＿＿＿あぁ、相手に会いたいな、、、って。




今度は相手と一緒に見たいな、とか違うものを頼んでシェアして食べたいな、とか。

何を見ても何を食べても何かに感動しても、それを一緒に共有したいと思ってしまう



実現できないと悲観するわけでもない。ただそういう夢というか妄想をするだけで心があったかくなって、『いつか必ず実現させるんだ』とワクワクした気持ちになる



だって私たちはまだ始まったばかりだもの



この先、何十年とずっと一緒だもの




だからこの先の何十年で、きっと二人ならなんだって出来てしまうと思うから






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「ゴウくん、行ってきます」


玄関に寝そべる彼へのプレゼント、犬のぬいぐるみに挨拶をして

私は扉が閉まるまで『彼』を見つめ続けて＿＿＿＿＿＿＿心がキュンと鳴った





ドアの外側に貼ってあるメモを手に取る




『ゴウに俺の匂い付けておいた！
俺が居ない間は抱き枕として使用を許可する』



いつもは抱きつくなら俺にして！とゴウくんを抱き枕にする事を禁止されている

思わずクスリと笑ってしまった



＿＿＿＿＿あぁ、早く剛典に会いたい

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