運命の恋、拾われました.8

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誰かに呼ばれてる気がして

重たい瞼をゆっくりと開けていく




__________まぶ、しぃ






岩「A...!!!?!? Aっ!!!!!!」



目が開ききらないうちに強く揺すられて
頭の中がグラつく




__________揺するのやめて欲しい



そう思って揺すっている人へ向けて手を差し出すと




岩「__________よかっ.....っ、」




私の手を両手で強く握りしめて、自分の唇へ寄せた









__________別にそうして欲しくて手を伸ばしたんじゃないのに







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「__________だ、れ....？」




岩「......は？」







私の手を目一杯強く握っている






この人は一体、誰なんだろう？





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思い出したいような、思い出したくないような


思い出せるような





思い出しちゃ、いけないような__________







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白衣を着た医師であろう人に目を光を当てられたり、色々質問をされたり。


正直、頭が痛いのとぼんやりするので
きちんと答えられたのかは.....





ただ、先生が

『この方は、貴女の親族ですか？』


と聞いてきて


「いえ、、」



と答えると、今度は『ではお知り合いの方ですか？』と聞かれた



なんとなく、否定を口にしちゃいけないような気がして


首を横に振って意思表示をした。





チラリ、とその人の方を見ると






ひどく驚いた顔をした後に

とっても、とっても悲しそうな顔で
私を睨みつけた







__________私、この人に迷惑をかけてしまったんだろうか




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医師「今日は念のため入院をして行きましょう」




そう言って医師は彼を連れて病室から出て行った





看護師さんに「もう今日はゆっくり休んでください。明日も検査たくさんありますから」と言われた






「あの.....わたしは何故ここに？」





看護師「....それもまた明日。ちょっと頭を打ったみたいなの。だから思い出そうと頑張っちゃうと、もしかしたら頭が痛くなってしまうかもしれません。
だから、今日は何も考えなくていいから、ゆっくり休んでくださいね？」



私よりも若そうなのにしっかりしてる、その看護師さんに促されるままベッドへ体を休めた






確かに、頭がぼんやりしている


もう、このまま寝ちゃえ




カーテンの隙間から覗く満月に「おやすみなさい」とつぶやく

＿＿＿＿何故か先ほどの彼の顔が浮かんできた





こんな日にも、月が綺麗に輝いていた

2015.10.＊＊→←↓.

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