運命の恋、拾われました.8

↓. ページ44

.







「＿＿＿＿確かにー！笑」


岩「でしょ？！ほら俺、お前の考えてる事だいたい分かっちゃうからさ〜！」



私が褒められたハズだったのに、いつの間にか剛典がご機嫌になっている
いつもそうだ
最終的に。いや、いつも最初からご機嫌だな剛典は。


そんな彼に私の気持ちもいつも助けられている





.






岩「はい、これ。メリークリスマス」

ご飯を食べ終えて、片付けもある程度終わらせて
ワインと共にソファーに座る彼の元へ


剛典は変わっている
ワインを飲むのにつまむものは塩辛のオリーブオイルかけ
ワインと合わないと言われる食べ物をわざわざ食べるあたりがすごく変わっている。むしろ変



そんなヘンテコリンなおつまみを用意してソファーに着くと、差し出された紙袋




「わぁ♡ 今年もサンタさん来たー！
ありがとう♡」


ん、と渡されたその袋は去年と同じブランドのもの





「......剛典。笑

コレは、剛典からもらっちゃって良かった？笑」



岩「ホテルでもおじ様でもなくてごめんね〜！笑」



袋から出てきたのは昨日のTVで最下位になっていた、アレ。ブリザードフラワー。





「これは、、風鈴草？？」




可愛らしいピンクと白の風鈴草の周りにはたくさんのかすみ草
それがboxに綺麗に散りばめられている

昨日見たブリザードフラワーとはまた違ったイメージで、小ぶりな花ばかりだからか可愛らしい感じだ




岩「そう。和名は風鈴草。通称カンパニュラ、だって。
さすがA！知ってると思ってたけど、知ってて良かった」


「散歩してるとお花好きなおじいちゃんおばあちゃんに教えてもらえるんだよ」


岩「お花好きな花室さん、だっけ？」

「そうそうっ！花室さん元気かな〜？
施設の周りのお花もね、花室さんが......っ!!!」









岩「__________何で隠すの？








.....記憶、戻った事」







いつから彼にバレていたんだろう

彼はいつから私の記憶が戻った事に気付いたんだろう




花室さんはこっちで働き始めた施設の入居者様

剛典に話す練習として聞いてもらっていた時期に私が話したのだろう

そして彼は聞いていないような素振りで、ちゃんと聞いてくれていたんだと
今になってそんな事に気付く





この時の剛典の顔は、忘れたくても忘れられない。きっと。



.

↓.→←2015.12.**

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す