運命の恋、拾われました.8

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___________いったぁ、ぃ



頭が鉛のように重くて痛い





意識がはっきりしてくると体の窮屈さが気になり、体制を変えようとすると
その原因が愛おしい人の重みなんだと分かる



「......ふっ」


いつものように私を抱き枕のようにして眠る彼

何故かメガネを付けたまま寝ている。メガネは曲がっているけど。笑
本当に雑だなぁ



ちょっと私が動いただけでも起きる事のない彼をゆっくりと引き剥がして、ゆっくりとベッドから起き上がった





「......色々気を使ってくれてたんだね、」



剛典の頭をくしゃりと撫でて寝室を出た






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記憶が戻る時って、もっと感動的だったりドラマチックだったりするんだと思ってた

でも実際は案外普通




ってゆうか全部の記憶が戻る、って無理だよね
だって普通に生活していたって思い出せない事は多々あるわけで。





でも誰かに今、記憶が戻ったのか？と聞かれれば





戻った、と言うと思う。




___________きっと、一番思い出したくない事を思い出したから






.







昨晩の剛典への嫌悪感


それはきっと、タカヒロさんを思い出しそうになった事への自己防衛。




忘れたくても忘れられないあの日の記憶


あのベッドの上で___________


そして、剛典からふわりと香ったかおり
そう。あの時のタカヒロさんの匂い_________




剛典がしきりに言っていた「いい事だけ思い出してくれたらいいのに」はコレを思い出して欲しく無かったからだと、気付く





そうだね。コレを思い出さなかったら

きっといい思い出ばかりだっただろうね







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岩「.....A、、大丈夫？」


朝ごはんを用意していると彼が起きてきて私を心配そうに見つめてくれる



「うん？何が？？
ってゆうか、おはよう。笑」

岩「......おはよう。


いや、昨日震えてたから、」


「あー、アレね！なんだったんだろう？
起きたらスッキリだよ。心配してくれてありがとう」



ホッとした顔をした彼に、私も安堵した





大丈夫






剛典には、記憶が戻った事

まだ気付かれていない






どうかこのまま気付かないで、？



記憶が戻ったと知ったら貴方はまた苦しんで悲しむんでしょう？






もう剛典が悲しそうな顔をしているの、見たくないよ




その原因が私なら、尚更。

2015.12.＊＊→←↓.

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