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剛典にとって、私の“記憶”がそんなに辛いモノならば

私は思い出したいと思わないし、思い出さなくていいと思える。



そんなに辛い出来事があったのなら、“今の私”が。
剛典の辛い事、悲しい事を忘れさせてあげたいと思う





「だからっ_____泣かないで。っ



今の私を、見て____?」



泣いている彼の頬を掴んで、私を見るようにする
そうすると泣きながら微笑んで「それは俺が言った」って言いながらぎゅっと抱きしめられた



岩「ごめん。優しくしたいから、あんま煽んないで」



膝立ちだった剛典がベッドに手を付いて、こちらに迫ってきてキスをされる


また何も考えられなくなってきた頃、気づけば私の足もベッドの上




彼に覆われるようにキスを続けられて

二人の息遣いと唇が重なる音だけが、私の耳に届く




「____か、カーテンをっ!」


岩「大丈夫。見えないよ」


「でも月の、光がっ_____」



岩「____今日は満月じゃないの。十六夜。


別名、不知夜月。______知ってるよね?」



答えたくても、息をするのも既に絶え絶えな私は
頷くことで意思表示をした


岩「夜じゃないんだよ、まだ。

だからカーテンも閉めなくていい」




きっとそういう意味じゃないと思う。
でもその言葉を出すのを、十六夜(いざよ)ってしまうほど

月明かりに照らされる剛典が神々しく見える
彼の金髪が余計にそう見せるのかもしれない_____





岩「____これを俺に教えてくれたのは

Aだから_____」




岩「_____月、綺麗だね」




ドストレートに囁かれる言葉じゃなくても、伝わるそのフレーズ







月に照らされる彼のほうが綺麗だと思いながら



私は剛典の首にしがみついた




大きく振りかぶる彼から、振り落とされないように、必死で。




時折振り落とされそうになると、彼が私の腕を首元に戻してくれた

そんな、優しいのか優しくないのかよく分からない夜。



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岩「ねぇ、あの時_____



初めて会った日のアノ言葉は

もう既に俺の事好きだったんだって、自惚れていてもいい?」


微睡んだ、ほぼほぼ意識が無い私に彼が、そう呟いた





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気がした



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みちゅ(プロフ) - さとみさん» コメントありがとうございます!恋って楽しい事ばかりじゃないですよね。そういうのを感じ取ってもらえて嬉しいです^_^ (2017年8月9日 11時) (レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
さとみ(プロフ) - キュンキュンしたり、切なくなったり(><)本当にハラハラドキドキします(;_;) (2017年7月28日 0時) (レス) id: 1461138320 (このIDを非表示/違反報告)
みちゅ(プロフ) - 美咲さん» 一気読みありがとうございます!とんでもない!コメント頂けるだけで嬉しいです^ ^ これからもよろしくお願いしますねー! (2017年7月27日 22時) (レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
みちゅ(プロフ) - 蒼い桜さん» コメントありがとうございます。今一番ドキドキしてもらえる場面かと思うので、そういうのが伝わっていると思うと、とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いします^ ^ (2017年7月27日 22時) (レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 1から一気に読ませて頂きました!!続き楽しみにしています☆拙い感想で申し訳ないですが応援しています♪ (2017年7月25日 17時) (レス) id: 68a0e4caf2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みちゅ | 作成日時:2017年7月6日 13時

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