↓. ページ3
.
マ「反対に貴女は....
彼と付き合う前のような、憂いを帯びた顔をしている」
「そんな事....。」
無い、などと言い切れるのだろうか?
マ「....何が、心配なんでしょうね____?」
「心配?」
マ「はい。
貴女は悲しそうというより、心配そうですよ」
そう言って、こちらを見たマスターは何故か困ったような顔をした
マ「____生憎、貴女の涙を拭くようなものは持ち合わせていないんです...」
そう言われて自分が涙を流している事に気づく
手のひらで頬を拭うも、拾いきれなかった涙はカウンターへと浸みていった
.
心配、なの?
何が心配なんだろう
自分の事なのに、自分が一番分からない
この流れる涙の理由も、自分の心の中も。
思わず大きなため息をカウンターへ向かってこぼしてしまう
カウンターに置いたスマホが光っているのをチラリと見れば
『剛典:帰ってくるの?』
怒ってるようにも冷静なようにも取れる文章
分かってる
冷静になれば、私がもっとしっかりしなきゃいけないって事も
逃げてばかりじゃダメなんだって事も。
剛典が時間に追われていて、それでもその合間をぬって私に時間を割いてくれている事も。
分かってる。分かってるよ_______!!!!!!!!
.
.
「長居してしまって本当にすいませんでした」
マ「いえいえ。閉店作業している間だったのでかまいませんよ」
マ「老人の戯言だと聞き流してください。
貴女は今、"この瞬間"しか見ていないのではないですか?
_____________時は過ぎていくものなんです
貴女が抱える不安要素があなた自身の問題ならば、時間は解決してくれませんよ。
後回しにすればするほど 解決への糸口が見つけにくくなってしまうものです。
そして、それを解決するのは貴女か彼か、周りの人か、。
昔の貴女なら、どうしていたでしょうね..」
そう独り言のように呟いたマスターは
おつりを渡してくれた際に、私の手をギュッと両手で握りしめた
嫌な気分なんてしない
だってマスターだから。
頑張れって簡単に言われるよりよっぽど心に染みるその言葉たち
「また来ます」
マスターへ一礼をしてから
まだまだ蒸し暑い外へと身を投じた
.
695人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「芸能人」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みちゅ(プロフ) - さとみさん» コメントありがとうございます!恋って楽しい事ばかりじゃないですよね。そういうのを感じ取ってもらえて嬉しいです^_^ (2017年8月9日 11時) (レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
さとみ(プロフ) - キュンキュンしたり、切なくなったり(><)本当にハラハラドキドキします(;_;) (2017年7月28日 0時) (レス) id: 1461138320 (このIDを非表示/違反報告)
みちゅ(プロフ) - 美咲さん» 一気読みありがとうございます!とんでもない!コメント頂けるだけで嬉しいです^ ^ これからもよろしくお願いしますねー! (2017年7月27日 22時) (レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
みちゅ(プロフ) - 蒼い桜さん» コメントありがとうございます。今一番ドキドキしてもらえる場面かと思うので、そういうのが伝わっていると思うと、とっても嬉しいです!これからもよろしくお願いします^ ^ (2017年7月27日 22時) (レス) id: cd09dba1d6 (このIDを非表示/違反報告)
美咲(プロフ) - 1から一気に読ませて頂きました!!続き楽しみにしています☆拙い感想で申し訳ないですが応援しています♪ (2017年7月25日 17時) (レス) id: 68a0e4caf2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:みちゅ | 作成日時:2017年7月6日 13時