🍥にいろいろしてみる (ページ10)

今日:64 hit、昨日:73 hit、合計:179,231 hit

嫉妬① ページ10

.

なるせは嫉妬心が丸出しだ。しかし私も特に男友達と呼べる異性の人は周りにいないし、実際なるせの活動仲間のあらきさんだったりはなるせが勧めて会わさせてくれないため、なるせも普段からあまり嫉妬対象がないようだ。…私もそうなんだけど。
だからたまに前のような同窓会に行こうとするとあんな感じで独占欲と嫉妬心を丸出しにする。

しかし今日はなるせを全力で嫉妬させたいと思う。何故かと言うと最近のなるせはずーーーっと部屋にひきこもって作業をしている。別にかまってほしいというわけではないのだが(ちょっとその気持ちもあるけど)、ろくにご飯も食べないで昼夜逆転して超不健康な生活を送っているのだ。これはお仕置きするしかない！

私はスマホとイヤホンを取り出して全力で大音量にし、あらきさんとめいちゃんの再生リストを作ってながした。あらなるめいとして活動しているし身近に嫉妬対象があったほうがいいだろう。知らんけど。
私はなるせが部屋から出てくるまでずっとその状態を続けた。ドアが開く気配をしたのでここで追い打ち。ちょっとだけリズムに乗ってご機嫌です感を丸出しにした。

「A？」
『…』
「A？おーーい、は？何にそんな夢中なの？」

存在には気づいていたがなるせの声はこれっぽっちも聞こえないので夢中で音楽を聞いているとなるせに片耳イヤホンをとられた。思わずビグッとなるせの顔を見るとなるせはイヤホンをつけて不機嫌に顔を歪めた。

『ちょっと何びっくりした、突然とらないでよ』
「浮気だかんなそれマジで」
『いや浮気基準ひく』
「…やだだめなにしかもしっかり再生リスト作っちゃってんの、俺のは？」
『ないですけど』
「はぁ〜〜！？むり」

なるせはそういうと私から完全にイヤホンを取り、ソファで寝っ転がっている私に馬乗りになった。私が『ちょっとなるせ？』と少し尖った声で言うとなるせは突然唇を寄せた。
いつも最初は優しくて私のペースについてくれるキスをしてくれるのに今日は違う。唇を重ねた瞬間に緩んだ口の隙間に迷わず舌を入れ私の舌と絡めた。私が思わず声を漏らすとそれに反応するように私の唇をなめてちゅと音を立てて私から離れる。お互いにハァハァと息をきらすとなるせは上半身を起こしてまだ不機嫌な顔をしていた。

「はぁ、なるせ、」
『…』

動かないなるせに声をかけるとなるせは突然私の上に倒れてきた。するとなるせは「はあ」とため息をつき私のことを抱きしめる。

.