金色の魔王《NOBLESSE》 (ページ3)

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ガリガリ(シャークというらしい)と研究施設とやらに移動した。

あの後ガリガリを力でねじ伏せ、殺してやろうかと思ったが、何故貴族と戦っていたのか気になる面もあり、力を貸すという理由で行動を共にすることになったのだ。

今から仲間を呼び出すところらしい。

足音が近づいてきたところで、私はガリガリの肩を思い切りつかみ引き寄せた。

「いいか？仲間と束になれば勝てるなどとは思うなよ。この私が力を貸してやるといっているのだ。」

「ひいっ！ッするわけねえだろ！！」

額が当たり、音を立てる。ガリガリは私のオーラに怯えたのか顔を歪めながら腰を抜かした。

「フッそう吠えるな負け犬よ」

その時入口が開いたのか廊下の光が部屋を照らした。

ガリガリはすぐさま立ち上がり、

「や、やぁ～同志達よ！さあおいで～ハハハ」

大げさな素振りで後ろの子供達を指し示す。

入ってきた4人の男の内3人は驚いた顔で子供達を見ていた。
(知り合いだったか？)

「はじめまして、私の名はA。訳あって一時的に仲間としてここに来させてもらったの。邪魔をするつもりはないから気にしないで」

私が椅子から立ち上がり4人に向かって自己紹介してやる。

それを見たシャークも私にやられたことを知られないようにか少し威張るように、私が使えるから、と説明しているようだった。

「クランス！この女に何かあれば始末すればいいだけだ！いいだろ？」

「まあいい、ところでこのガキ達は.....」

「ああ、前に言ったろ？コイツがノブレスだ」

ガリガリはそのまま4人に説明する。ノブレスという言葉に引っかかるが、わざわざ訂正してやることもない。

子供達の話になると三人の目付きが変わった。
やはり知り合いだったらしい。

タキオと呼ばれた男はガリガリに反抗しようとしているようだ。

(根は悪くはないやつだな、面白い...)

話を聞くだけではつまらない。仲間割れでもしないかなと思いながら椅子をくるくる回転させて一人遊ぶ。

「うぅ...」

「おやぁお子ちゃまたちのお目覚めだね？」

子供は唸りながら起き上がる。硬い地面で寝ていたのだから無理もない。

M-21と呼ばれる男は急にソワソワしだし子供達を見る目はどこか焦っているようにも見える。

人間の子供には興味はない。だが話を聞くかぎり子供とタオは良好な関係のようだ。

ガリガリは八つ当たりか1人の子供の頭を踏みつける。
(そのままグチャっと.....)

「うるせぇ...」

その時、貴族が目を覚ました。