しっかり者は辛いらしい。［rd］ (ページ7)

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その6 ページ7

A視点

昨日言っていた学校裏につくと、らだの姿はなかった。
あぁ…………やっぱりお母さんの言うとおり、友達なんて作るもんじゃないな……。

「………………………」

すると、いきなり誰かに手で目を隠され、

『だーれだ？』

「…………………らだ……？」

『当たりー。待ってたよ！』

『さ、どんとこい！』

何どんとこいって(笑)
私はお弁当を食べながら話し出した。

「私さ…………もう、嫌なんだ……"期待"されるのが……」

『期待……か……それだけで？』

「ううん。私の家族は私を偏差値のいい大学に行かせようと勉強させるんだけど……。それに必死なのか、私には見向きもしなかった。どれだけテストで満点とっても……それが当たり前になってる」

『………………凄いじゃん！満点取れてさ！』

と、いきなりらだが言う。

『満点取れるって…………それだけ"頑張ってる"
って事！だから……たまには休憩しよう？』

「っ…………らだ……！」

『勉強ばっかりししてたらパンクしちゃう！遊ぼう！まだ高校生なんだから！』

「…………でも……遊ぶなんて……」

『そう言う意味じゃなくて…………いやでもそう言う意味か(笑)……ほら、もうすぐ夏休みだよ？家族とかと……』

「…………旅行、かな。私は行かせて貰えないけど」

『えぇ！ひど……あ、じゃあさ！』

『俺と夏休み中どこか行こうよ！』