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「お前も食えば？」
『竜胆くんのでしょ？』
「いいよ食っても」
割り箸で摘んだウインナーを冷ますようにふーふーと息を吹きかける竜胆くんの言葉に甘えて、一本指で摘んで口に入れた。
『美味しい
塩加減がちょうどいい』
「まじ？
多めにかけてって言ったからな」
ちょうだい。と口を開けた彼の両手は塞がっていて、仕方なく一本を口へと持っていく。
ざわざわと一段と人が増えた気がして、何時だろうかと周りを見渡す私に、50分。と隣で教えてくれた。
パタンとケータイを閉じてポッケに入れた竜胆くんは、最後スープを流し込むように容器を傾けた。
「うし、行くか真ん中」
『うん、ポテトは？』
「見ながら食う、持ってて」
開いていた袋の口をなんとなく閉めて立ち上がると、当然のように手を取られて人ごみの中を進んでいく。
ズンズンと進んでいく竜胆くんの後ろを人にぶつからないように進む。
こんなに人が多いのに足が止まる事がない事を不思議に思い、竜胆くんの肩越しに覗き込めば、彼を避けるように人が割れて嘘のように道ができていた。
なるほど。
さすがカリスマ。
そしてあっという間に1番前まで来れてしまう。
目の前には大きなツリー。
「いい時間だな」
5分前だ。
『食べる？』
「ん」
ポテトの袋を開けて少し傾けると、ガサガサと袋の中で手が動くのを感じる。
それが何度か繰り返されたとき、パッと会場すべての照明が落ちた。
『わっ』
咄嗟に袋のポテトを漁っていた竜胆くんの手を袋ごと握りしめる。
ごめん。と言おうとしたが、音楽と共に再び明るく照らされたツリーに歓声が上がる。
今流行りのクリスマスソングに合わせてキラキラと色を変えていくツリー。
驚きと感動で声も出ずただその光を見つめた。
1曲が終わり、2曲目へと移るほんの数秒で我に返る。
周りの声が耳に届いて、綺麗だね。とか、すごいね。とか聞こえてくる。
私も何か言った方がいいのか。
なんて言えばいいかな。やっぱり��綺麗だね��かな。
と思っていると、スルリと袋から手が引き抜かれてずっと握りしめていた事を思い出す。
『あ、ごめ』
言いかけた口にズボッと入れられたポテト。
冷めてしなしなになったポテトの食感と、しっかりついた塩の味が口内に広がる。
「ずっと口開いてた」
『え！』
ははっと笑う竜胆くんは、それラスイチ。と私の方から垂れ下がるポテトを指差した。
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gxh - 玉兎さまーーっ！！大好きです！更新いつまででも待ってます！ (2月2日 20時) (
レス) @page42 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - キクラゲさん» コメントありがとうございます！✨ 告白ですね！！気持ち届きました！！そんな好き好き言ってもらえると調子に乗ってしまいそうです😂😂 楽しんでいただける作品を作ります！！これからもよろしくお願いします☺️ (12月12日 14時) (レス) id: 7c28fb7f1c (このIDを非表示/違反報告)
キクラゲ(プロフ) - クッッッッソ好きです作者さんの作品も好きだし作者さんも好きでs(( ンンッ…私こんなに語彙力ないからうまくかけないので玉兎さんの作品見て語彙力勉強します…！コメント失礼しました！ (12月12日 0時) (レス) id: bf82bf2975 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます！！✨慎重に書き進めております！！鈴様の応援でめちゃくちゃがんばれます！！ありがとうございます☺️ (12月10日 12時) (レス) id: 7c28fb7f1c (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 二人の関係がどうなっていくのか、気になります！続き楽しみにしてます！ (12月9日 13時) (レス) id: 87ee7e2daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2023年10月24日 11時
