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外に出て、ふぅ。と息を吐いた竜胆くんは、入り口で預けていたらしい上着に袖を通している。
「で？なんでここにいんの？
そんな格好で」
お前上着は？と立て続けに投げられる質問に足元を見る。
『……着てくるの、忘れた』
「は？この季節に？
上着忘れたぁ？」
少し続く沈黙に、はぁ。と彼のため息が聞こえて肩を内に入れる。
確かに寒い。
ゴソゴソと布を擦る音の後にフワッと肩にかけられたのは、今さっき竜胆くんが着ていた上着。
「風邪ひくだろ
お前頭いいのにバカだな」
ギュッと自分の腕を掴んで、先ほどから溢れそうな涙に引っ込め。と念じる。
「それに、今何時だと思ってんだ？
またママに怒られんぞ」
『……今日、ママいないの…仕事で』
3秒ほどの沈黙の後、またしても聞こえた小さなため息。
『…ごめん、でももう帰るから……
上着も返すね』
肩にかけられた上着を掴んで脱ごうとするが、竜胆くんがそれを止めるように上着の首元を掴んだ。
「袖通せよ
せっかく夜出歩いても怒られねぇんだから
帰るなんてもったいねぇだろ」
ほら。と袖を通しやすいように広げてくれた上着に、彼を見上げる。
ん？っと少し笑って首を傾げる竜胆くんは、怒っている様子はなくて言われるがまま袖を通した。
そして、ジーッと閉められるファスナー。
「髪もくしゃくしゃだな
人混みにやられたか？」
『あ、多分走ったから』
「走った？なんで？ランニング？
解いていいか？首元も寒そうだし」
『あー…、うん、そんなところ
うん、大丈夫、ありがとう』
スルリと髪から外された2つの髪ゴム。
2往復ほど手櫛で整えられた髪が前と後ろに流されていく。
持っていた髪ゴムを私の手首に通して、行くぞ。とそのまま手を取られた。
『え、ちょ…手』
「イルミネーションでも見にいくか」
無視だ。
迷うことなく歩いていく竜胆くんに手を引かれて少し後ろを歩く。
歩くたびにふよふよと揺れる竜胆くんの髪をじっと見つめていた。
ピタリと立ち止まり、着いた。と聞こえた声に周りを見渡せば、人混み中から見える色とりどりのイルミネーション達。
先ほど1人でテレビ越しに見ていたソレに、わぁ。と思わず声を出す。
『きれい』
手を繋いだまま、ぐるりと見渡す。
「もっと奥行ってみようぜ」
『うん』
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gxh - 玉兎さまーーっ！！大好きです！更新いつまででも待ってます！ (2月2日 20時) (
レス) @page42 id: 9d014a95bc (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - キクラゲさん» コメントありがとうございます！✨ 告白ですね！！気持ち届きました！！そんな好き好き言ってもらえると調子に乗ってしまいそうです😂😂 楽しんでいただける作品を作ります！！これからもよろしくお願いします☺️ (12月12日 14時) (レス) id: 7c28fb7f1c (このIDを非表示/違反報告)
キクラゲ(プロフ) - クッッッッソ好きです作者さんの作品も好きだし作者さんも好きでs(( ンンッ…私こんなに語彙力ないからうまくかけないので玉兎さんの作品見て語彙力勉強します…！コメント失礼しました！ (12月12日 0時) (レス) id: bf82bf2975 (このIDを非表示/違反報告)
玉兎(プロフ) - 鈴さん» コメントありがとうございます！！✨慎重に書き進めております！！鈴様の応援でめちゃくちゃがんばれます！！ありがとうございます☺️ (12月10日 12時) (レス) id: 7c28fb7f1c (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 二人の関係がどうなっていくのか、気になります！続き楽しみにしてます！ (12月9日 13時) (レス) id: 87ee7e2daf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：玉兎
| 作成日時：2023年10月24日 11時
