敬語 ページ32
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きっとアホみたいな顔して笑っていたと思う。
どんなふうに和也くんの目に映っていたんだろうと少しだけ気恥ずかしさもある。
リュックを浅く背負って私の前に立つ和也くん。
優しく微笑んで嬉しそうな顔をするけど
どことなく何か、違う。
「A、俺さ、諦めるわ」
「…え？」
「舞台から笑ってるの見えたらさ、なんか、別に俺が隣にいなくても、見に来てもらえればAの事笑わせられるんだよなーって思ってさ。」
そんな事を言われるなんて思わず頭が処理できてない。和也くんの寂しそうな顔、喉にかかるような少しだけ掠れた声。
「困らせてごめん」
私がウジウジとしているから和也くんはもう、私に気持ちがなくなったのだという事が手に取るように分かる。
「幼馴染には戻れないかもだけど、たまに連絡とかするわ」
一方的にぽつぽつと和也くんの口から出る言葉たち。
私に背を向けて楽屋の扉を開こうとした瞬間
このまま和也くんが帰っちゃったら本当にもう終わりそうな気がして
私は咄嗟に和也くんの腕を引く。
もう、気持ちがないかもしれないけど
和也くんの言葉を聞いて泣きそうになってる私は
すごくすごく和也くんの事を好きだったようだ。
「何？」
冷たい和也くんの声
ずっと屋敷さんが好きだったけど
その間もずっと私を見ていてくれた和也くん。
中途半端な反応ばかりしてしまって私に愛想を尽かせてしまったのかもしれない。
でも、
「好きなの、やめないで…」
少しだけ冷たい声に怯んでしまって
和也くんの顔も見ずに腕だけをぎゅうと両手で握って、顔を伏せながら言った。
どんな表情をしてるのか怖くて見れない。
間が空いて
「…そんな事言ったら、勘違いしますけど」
和也くんがたまにわざと敬語を使う時がある。
いつもの和也くんのようで
パッと顔を上げて和也くんを見ると「付き合って」と告白した時を想像した時のような
笑っていて、泣いちゃいそうな顔。
私の想像と違った所は
お酒を飲んだ時みたいに、真っ赤だった所。
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ぴぴ(プロフ) - ぴーさん» ぴーさん❤︎最後まで読んでいただきありがとうございますー！！また近々、今度は屋敷さんで更新考えておりますので見かけたらぜひよろしくお願いいたします(T_T)❤︎❤︎ (5月10日 17時) (
レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
ぴー(プロフ) - 完結おめでとうございます！拗らせ具合めっちゃ好みでしたし、お二人の喋り方が本当にリアルでドキドキしました！ぴぴさんのニューヨーク作品大好きなので、今後もよろしくお願いします！！ (5月7日 3時) (レス) @page34 id: 218bcad816 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - まぽさん» まぽさん☻ありがとうございますーー！！やっぱり苗字がいいですよね！しっくりくる☻笑 また書きます！今度は甘ったるいのを！！今度は独身設定でいきますー！またぜひ覗きにきてください☻❤︎❤︎ (2023年5月3日 16時) (レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴ(プロフ) - たみ子さん» ありがとうございます(T_T)！！年始からはじめてだいぶ経ってしまいましたが、読んでくださって感謝しかございません(T_T)❤︎キュンとできましたか？！今度はもっとハッピーなのを目指します☻！！！ (2023年5月3日 16時) (レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
まぽ(プロフ) - 最後まで読みました！私も嶋佐さん呼びタイプです😊拗らせ具合も屋敷さん含め会話のやり取りもとっても楽しかったです！ぜひまたニューヨークでお話作って頂けると嬉しいです🎵屋敷さん独身バージョンとかも読んでみたいです！お疲れ様でした！ (2023年5月3日 0時) (レス) @page34 id: ba6bd9f6db (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ | 作成日時：2023年1月1日 7時
