寝ても覚めても ページ9
(ニューヨーク❤︎嶋佐さん/リクエスト)
怖い夢をみてアラームが鳴る前に飛び起きた。
夢から覚めてしまうと、どんな夢だったのか覚えてる時もあれば
飛び起きるほど怖い夢なのに内容を思い出せないのに不安がいっぱい溢れてくるような、そんな時もある。
今日はまさにその後者で
夢から覚めたとわかってはいるのに
まだ心臓が軽くどきどきして。
もう一度寝るということはできなさそうで
何個かかけてあったアラームを一個一個オフにした。
横では彼氏の嶋佐さんがむにゃむにゃしていて少しだけ安堵した。
私の視線に気付いて、
「どした」と目を開かないで言うから嶋佐さんも軽く起きてしまったようだった。
声に安心したのか、夢の内容をぼんやり思い出してじわじわ恐怖心が湧いてきて思わず嶋佐さんを抱きしめる。
「…Aちゃん？」
嶋佐さんもぎゅうとゆっくり抱き返して
もぞもぞ布団に潜り込む。
軽く目が開いてようやく目が合うと、すこしギョッとして嶋佐さんは顔を近づけた。
「どーしたの」
「怖い夢みた、すごいリアルな」
「…俺がいなくなる夢でも見た？」
「違うけど」
「違うんかい」
まだまだ眠たそうにして話に付き合ってくれる嶋佐さん。
布団ごと覆い被さるように抱きしめ直してくれた。
「もっかい寝たら？」
「また続き見たらこわいよ」
「俺が出てきたげるから」
ね、一緒にねよ？って頭ポンポンしてくれた。
嶋佐さんいつもより言葉がゆっくりで
目も半分くらいしか開いてなくてなんだかいつもと違う人みたいに少し甘い。
見ていたら眠れない事を悟ったのか
「もしくは、俺と話す？」
と私を優しく見つめる。
「…そっちがいい」
「おし、そしたらえーと何話すかな」
眠いはずなのに、私に付き合ってくれる嶋佐さんが愛おしい。
話すと決まれば体の向きをしっかり変えて
仕事の話や最近食べた美味しい店の話、そろそろ家電を買い替える話。
取り留めのない話をしているうちに、私もまた眠くなってきて結局二度寝したのだった。
また目が覚めると
「俺出てきたでしょ」
と根拠のない事を笑顔で聞いてくるから、最初に見た夢の恐怖心は忘れてしまった。
二度寝は30分くらいだったのに、一日中寝たくらいの元気さで。
「嶋佐さんありがと」
「なんもしてないよ、寝てんの見てたら飽きなかったし」
とかなんとか言いながらおおあくびする嶋佐さん。
私が寝てる間も、見守っていてくれたらしい。
「ごめんね、嶋佐さんももうちょっと寝る？」
って言ったら
「Aちゃん起きてんのにもったいないじゃん」
とあっけらかんという嶋佐さんは私の髪を撫でた。
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ぴぴ(プロフ) - ☆kon☆さん» コメントありがとうございます(T_T) もうほんっとにこちらは私の好き勝手書いてるのでそう言っていただけてとても嬉しいです(T_T)！！恐れ多いお言葉も嬉しすぎます…こちらこそ本当に読んでくださりありがとうございます☻ 更新頑張れます❤︎笑 (2023年3月6日 0時) (
レス) id: b6f7e28a9f (このIDを非表示/違反報告)
☆kon☆(プロフ) - コメント失礼します！今まで中々読めなかった方の小説を読めてとても嬉しいです！！語彙力がついてこないのですが、丁寧な描写やストーリー展開がとても好きです！何度も読み返してニヤニヤしております☆応援しておりますのでこれからも更新頑張って下さい！ (2023年3月4日 0時) (レス) @page9 id: 3782f3d41e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴ | 作成日時：2022年10月17日 20時
