26,温泉旅行 ページ31
「Aー！」
「道明！！」
名前を呼ぶ声に反応して、後ろを向くと、焦った様子の廻と針がいた。何故そんなに焦っているんだろうと駆け寄ると、二人とも安堵の表情を見せた。
「いや、お前がショックを受けていると思って…」
「探してたんだ」
「？」
ショック？
思い当たらず、首をかしげる。ショックを受けるようなことがあっただろうか。
「部屋を何も言わず出て行っただろ…」
今度は呆れた様に廻がAに言う。その言葉で思い出し、あー、と声を漏らした。その時はショックだったが、二人共そんなことで焦っていたのか。
「別に平気だぜ？そりゃあ、そん時は何でだよとは思ったけど…。サヤと話す為だし」
「…知り合いか？」
二人の視線がサヤに突き刺さる。その鋭い視線に屈することなく、のほほ〜んと微笑む。
「さっき仲良くなったんだ」
「Aちゃんから聞いてます。カッコいいお連れさんだって」
ニコニコ微笑む二人に、廻と針の視線が交わる。どうしたらいいかお互い分からないのだ。
「あぁ…。よろしくお願いします…？」
「はい」
どうして仲良くなっているのか分からないが、挨拶は大事だろう。困惑しながら針は挨拶をし、嬉しそうなAを見た。何故そんなに誇らしげなのだろう。というか、カッコいい？Aの目からはそう見えているのか。
「本当にイケメンさんやねぇ…。Aちゃんも可愛いし、羨ましいわぁ」
「わ、私は可愛くねぇけどな！！」
人の事は肯定するのに、自分の事は否定するらしい。どれだけ自信がないのか。
「道明を、あまりいじめないでやって下さい」
「ふふ。申し訳ないです。Aちゃんいじり甲斐あるから」
針は思った。「その気持ち分かる」と。
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マリイ - 治崎廻大好き (2022年3月20日 16時) (携帯から) (
レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
いずでく - うわーーーーん！ (2019年1月8日 16時) (レス) id: c864c21ee8 (このIDを非表示/違反報告)
ねじる - 泣きました。。。良いお話です。でもこれ見ると、死穢八斎會の人達ってホントにヴィランなのかな？って思えてくるwww良いことですけどね！ (2018年12月9日 15時) (レス) id: b17a466711 (このIDを非表示/違反報告)
百聞(プロフ) - ゆうなさん» 泣いていただけるとは思いませんでした。ありがとうございます。感動していただけたことが何よりも嬉しいです。 (2018年4月29日 13時) (レス) id: c88b707ff9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めっちゃ泣いてます………感動しました…素敵なお話ありがとうございました…！！！完結おめでとうごさまいます。更新お疲れ様です (2018年4月29日 13時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百聞 | 作成日時：2018年3月4日 21時
