25,温泉旅行 ページ30
「サヤー！」
「おぉ、Aちゃん。そんな走らんで大丈夫よ？」
サヤは椅子に座って、ペットボトルのお茶を飲んでいた。ひらひらと手を振ってAを出迎える。
「聞いてくれよ！少し戻るのが遅れたからって、二人が何もしてないよな？ってすっげー聞いてくんだぜ！？私何もしてねぇよな？」
「ふふ。それはAちゃんが心配なんやねぇ。お連れさんは、心配しとるんやろ？」
サヤの言葉に、Aはふるふると首を振った。その行動に、サヤは首をかしげる。
「あの人達が心配してんのは私じゃなくて、そんがいとか、めいわくとかの方だ」
「えぇ…？」
サヤは密かに、「この子は何者なんやろ？」と苦笑いを浮かべた。しかし、Aがすごく短気で、男相手でも軽々と持ち上げ、投げ飛ばすような人物だとは思っていない。サヤの中では、Aは「口調が男らしい女の子」なのだ。
「そんがいばいしょうせいきゅうとか意味分かんねえ。おとなのじじょうってやつか？」
「た、多分ね。お二人共、どんな人なん？」
少し聞かされただけで凄く興味が出てしまった。どんな人物か聞くのは許して欲しい。
「どんな人？分かんねえな」
「Aちゃんから見たお連れさんでええよ」
それなら簡単だ！と、Aは二人のことについて話し始める。どんな話が聞けるのだろう。
「まず一人目。この人は頭がいいし、強い。あと潔癖症。いつもマスク付けてる。カッコいい人。二人目。この人はよく分からん。不思議な人だ。でも仲はいいぜ。少し大人気ないけどな」
二人のことを話すAは、楽しそうだった。あったことや、話したことを思い出して嬉しそうにしている。二人と一緒の思い出が多いのだろう。サヤが、「二人ともかっこいいんやね」と笑うと、嬉しそうに「そうなんだよ」と賛同する。
「好きなんやね。Aちゃんは、お連れさんが」
「……あぁ。大切な仲間だ」
凄く嬉しそうな顔で笑う。二人が褒められると、自分の事のように嬉しそうにする。純粋で汚れをしらない笑に、サヤはつられて笑った。
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マリイ - 治崎廻大好き (2022年3月20日 16時) (携帯から) (
レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
いずでく - うわーーーーん！ (2019年1月8日 16時) (レス) id: c864c21ee8 (このIDを非表示/違反報告)
ねじる - 泣きました。。。良いお話です。でもこれ見ると、死穢八斎會の人達ってホントにヴィランなのかな？って思えてくるwww良いことですけどね！ (2018年12月9日 15時) (レス) id: b17a466711 (このIDを非表示/違反報告)
百聞(プロフ) - ゆうなさん» 泣いていただけるとは思いませんでした。ありがとうございます。感動していただけたことが何よりも嬉しいです。 (2018年4月29日 13時) (レス) id: c88b707ff9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めっちゃ泣いてます………感動しました…素敵なお話ありがとうございました…！！！完結おめでとうごさまいます。更新お疲れ様です (2018年4月29日 13時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百聞 | 作成日時：2018年3月4日 21時
