22,温泉旅行編 ページ24
まだ時刻は午後になったばかりの頃。特別疲れた訳ではないが、タクシーに揺られて大分経っているので、腹が減ってきた。料理の予約はしていない…と思われたのだが、組長が予約していてくれたのだろう。部屋に足を踏み入れた数分後、料理が到着した。しかも、温泉は貸切で、入れ替えもしてくれるという。Aは初めて来たので、それが普通なのかと思っていたが、どうやらそうではないらしい。だとしたら、一体どれくらいの金を積んだのだろう。組長は凄いな、という簡潔な感想を思い、三人は部屋に運ばれてきた料理を食した。
「うまっ」
美味しい料理に感動したAが、素早く平らげる。温泉を見に行きたい、入りたいというので、廻がAについて行くことになった。針は廻が入り終わったら入るらしく、部屋に残った。
「行ってくるぜっ」
「はいはい」
テンションが上がっているAを適当にあしらって部屋に戻る。Aと廻は、温泉の入浴へ向かった。
「お、女が見てる。見てる…」
「お前、苦手だったのか？」
どうやらそうらしい。前に、針と一緒に歩いていたら小さな声で色々言われたのだ。かっこいい、隣の女は彼女か？まさか、吊り合わない。その時は、気にすることじゃないと慰めてもらったが、軽くトラウマなのである。
「あの時の女達の顔。あれはダメなやつだった」
「そうか」
それだけでも苦手になる要素なんて揃っているのに、追い討ちをかけるように情報が迫ってくる。そう、例えば、女は男と一緒にいるだけで男好きと言ってきたり、イケメンを見ると、色めき立ったり、隣に女が居たなら、私の方が吊り合うと笑う。
「しかも、女に手ェ出す訳に行かねぇだろ？無理だ」
「俺は意識したことがないから分からない。し、興味もない」
「廻さん達が目立つんだよなぁ。だから私も目立つんだよなぁ」
そんな会話をしていると、入る所までたどり着いた。出てきたら椅子に座って待っているという約束をして、二人は別れた。
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マリイ - 治崎廻大好き (2022年3月20日 16時) (携帯から) (
レス) id: 82a6cba0ff (このIDを非表示/違反報告)
いずでく - うわーーーーん！ (2019年1月8日 16時) (レス) id: c864c21ee8 (このIDを非表示/違反報告)
ねじる - 泣きました。。。良いお話です。でもこれ見ると、死穢八斎會の人達ってホントにヴィランなのかな？って思えてくるwww良いことですけどね！ (2018年12月9日 15時) (レス) id: b17a466711 (このIDを非表示/違反報告)
百聞(プロフ) - ゆうなさん» 泣いていただけるとは思いませんでした。ありがとうございます。感動していただけたことが何よりも嬉しいです。 (2018年4月29日 13時) (レス) id: c88b707ff9 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうな(プロフ) - めっちゃ泣いてます………感動しました…素敵なお話ありがとうございました…！！！完結おめでとうごさまいます。更新お疲れ様です (2018年4月29日 13時) (レス) id: b1153871a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：百聞 | 作成日時：2018年3月4日 21時
