深澤先輩の噂の彼女

＊7 ページ7

.



放課後になって、指定された教室に向かう。



『部活遅れて大丈夫そう？』

目「今は大会も近くないし大丈夫」

『そっか、よかった』



他愛もない話をしながら教室に行くと、もう結構な人数が集まっていた。

先輩が多くて緊張するな、なんて思いながら空いている席に座る。

隣はもちろん目黒くん。



目「委員ってなにすんの？」

『私もよくわかってない』

目「やべー、俺たちちゃんとできるかな」

『不安すぎる(笑)』



そんな会話をしながら待っていると、3年生らしき先輩が前に立って教室を見渡している。



「あとどこ来てないー？」

「3年3組ー」



3年3組って辰哉のところだなぁ。

なんて、ぼんやり考えていると、ガラッと扉が開いた。

そうして入ってきたのは、



「やべ、俺たち最後じゃん。お待たせしましたー！」



辰哉だった。

…え、まって、なんで。

辰哉の登場に混乱する私と、一気に騒つく教室。



「まって深澤先輩いるの！？」

「最高すぎるでしょ！！」

「深澤いるなら楽しくなりそうだなぁ」



女子だけじゃなくて、男子もなんだか盛り上がってる。



目「深澤先輩も委員なんだ。なんか一気に騒がしくなったね」

『そう、だね…』


「おせーよ深澤！」

深「いやうちのクラスの担任話長いんだよ！」

「いいから早く座れって(笑)」

深「あ、さーせん(笑)」



同じ学年の先輩たちにいじられながら、辰哉が座るために空いている席の方に向かう。

そこで、ふと目があった。



深「…え、」



辰哉も同じようにびっくりした顔をしていて、ちょっと笑いそうになった。



.

＊8→←＊6

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す