キミと月明かり (ページ46)

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好きすぎてページ46

松本〝来栖さん、おはよう〟

「おはようございます。」

松本〝今日夜時間ある？〟

「はい。」

仕事が終わったのが夜8時ごろだった。

「雨...」

松本〝雨がどうかした？〟

「傘、忘れて。」

松本〝傘なら俺持ってるし〟

レストランに向かい大事な話を切り出した。

松本〝あの来栖さんに言わないといけないことが

あってさ〟

雨の音がどんどん大きくなる。
話に集中なんてできない。

松本〝俺...俺...〟

「ちょっと用事思い出しました！！

すいません。帰ります。」

なんだろう？
口が勝手に体が勝手に動くんだ。

外は大雨。
傘なんてないからびしょ濡れ
バスに乗り最寄りの駅に着く。

バスを降りる前に家まで走る準備をしていた。

バスを降りると傘を差して迎えに来てくれた
二宮くんがいた。

見上げると

『おかえり。』

と、太陽のような微笑みで雨を吹き飛ばしてくれる
ぎゅーっと抱きしめると

「二宮くん。ありがとう。」

『風邪引く前に早く帰ろ！』

二宮くんが記憶を無くしてから
新たな一面を何度も見てきた。
その全てが愛おしくてどんどん好きになっていく。

玄関で靴を脱ぐと

雷が落ちる！

「キャッ。」

二宮くんの胸に頬を寄せぎゅっとする。

『雷怖い？』

「うん...」

声高々に笑う二宮くんは怖くないのかな？

『俺は怖いのはないかな？』

見上げると二宮くんも私を見ていて
ちょっと背伸びをして

「二宮くん。」

ん...？

チュッとキスをした。

「大好きだよ。」

『俺も。』