キミと月明かり (ページ2)

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私の居場所ページ2

〈では、私は失礼いたします...〉

『櫻井！！』

〈どうされましたか！〉

『こいつも連れて出て行け！！』

目を険しく釣り上げて怒ってる。

〈承知いたしました。〉

なんであんなに怒ってるのよ。
私がこの家に来たから？
それともなんだっていうのよ。

〈お嬢様とお坊っちゃん。幼稚園からの知り合い

だそうで。〉

「けど...」

〈失礼致しました。過去のプライバシーを守る

権利があるのについ聞いてしまい。〉

「いいの。もう過去のことだから。」

夜になると屋上から綺麗な星がキラキラと輝く。
前にいたとこでも見えたけどここでも結構見えるんだな。

「お父さん。お母さん。私頑張るよ。

だから、天国で見守っていてね。」

2階の廊下にいた彼がこちらをみていたなんて
知る由も無い。

次の日。
執事の櫻井さんから制服を渡された。
ずっと憧れを抱いていた嵐学園の制服。

まさか違う形で着れるなんて夢にも思っていなかった。

〝お嬢様。高校生活楽しんで来てください。

きっと天国にいる両親も喜んでいることでしょう〟

「はい。」

外には高級車が停まっていた。

毎回、びっくりしちゃうんだよ。
ほんの3日前までは田舎町で暮らしていたから。

ドアが開くと後部座席には彼が座っていた。
窓の方を向いたまま。

ぴたっと止まる足。
そして震えだした。

〈お嬢様。どうかされましたか？〉

「いえ...あのー。櫻井さん。私、電車で行きま

す。だから、」

走るようにその場から逃げた。
彼の隣にいちゃだめだ！！

私は...

私はやっと過去の過ちに気づいたんだ。

〈では、学校に向かいます。〉

『あいつ。行っちまったな。ふふ。』