31(T.M 過去編 4話) ページ31
一旦コンビニの外へと出る。
電話の主はさっき話題に上がってた友達の幼なじみ。
俊「もしもし?Aどした?」
「あ、今忙しかった?」
俊「そんなことないよ?何かあった?」
どことなく、声色が普段通りでは無いことに気が付きつつ様子をうかがう。
「近いうちに会って話したいことがあるの」
俊「話したいこと?」
「うん…相談事というか…」
俊「わかった。Aの都合に合わせるから、都合が良さそうな日何件かピックアップしてもらってもいい?」
「わかった、いつもありがとね」
俊「これくらいどうってことないよ?」
「ありがとう」
俊「はーい♪」
元気がなさそう、それが普段通りでは無いと思ったところ。
いつもだったら、もう少し声色が高いんだよね。
あと『話したいことがあるんだけど、どの日だったら都合がつくかな?』って割と具体的に詳細を詰めてくる感じというのかな。
たまたまかもしれないけど、Aからの連絡を待とう。
コンビニの中へと戻ると、和葉はまだそこに座っていた。
俊「ごめんね話の途中に突然」
和「気にしないで大丈夫!」
俊「えっとなんの話しをしてたんだっけ?」
和「としくんが家においでって…」
俊「あー!そうだったね。この話、本気だからちょっと考えてみて?」
和「うん…でも柚葉がなんて言うか…」
確かに、柚葉のことだから家でも和葉をこき使ってるはず。だから俺の家に行く(理由は違えど一人暮らしをする)なんて言えば、面倒なことになるかもしれない。
俊「大丈夫、その時は俺もついていくからさ、ね?」
和「うん…」
和葉は乗り気ではないと思う。
ごめんね?…俺さ、『好きな子』を守る方法がこれしか思いつかなかったんだ。
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作者名:mimo | 作成日時:2023年2月11日 0時