25（W side） ページ25
俊「ちなみに渡辺が保健室の場所教えてくれたんだよね？」
翔「え、なんで知って…」
俊「シナモンみたいな人に教えてもらったってAが言ってた」
翔「シナモンw ずっと言ってたもんな…似てるって」
俺のことも完全に忘れた訳ではないんだ…。
まぁシナモンで覚えられてるのは不服ではあるけど、どんな形でも奥で覚えているだけでもありがたい。
一筋の光が差し込んできたような気がした。
俊「岩本のこともだよ、『甘いものがとっても好きな人がいた気がするけど顔が出てこない』って」
照「A…」
照、Aのことは妹みたいって言ってたもんな。
俺とふっかは照の1つ上だから、必然的に照が末っ子になるけど、Aは照の2個下だから可愛くて仕方なかったんだろうな。
ただここへ来てひとつの疑問が出てきてしまう。
それは…
辰「宮田くん、宮田くんはどこまで知っているんですか俺たちのこと」
ふっかが代弁してくれた。
明らかに普通の養護教諭が知れるわけない話が盛りだくさん。
俊「えー？w ほとんど知らないよ？」
辰「…本当ですか？」
俊「怖いなぁw」
と笑いながら返していた宮田くんの顔から一瞬で笑顔が消えた。
別人？二重人格？って疑いたくなるレベルで。
俊「…全部知ってるよ。去年の冬にふっかーの前の彼女さんがAを脅迫してこんなことになった、でしょ？」
どこでそんな情報を仕入れたんだ。
辰「…っ」
俊「あぁごめん、ふっかーのこと責めてるわけじゃないからそれだけは信じて？」
辰「大丈夫、です」
照「…」
照がふっかの背中をさすりはじめている。
ふっかは猫背だから元々丸っこい背中なのに、より丸さに磨きが掛かっている。
照「宮田くんは…」
俊「なに？」
照「どこで知ったんですか？」
俊「それはね…」
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作者名：mimo | 作成日時：2023年2月11日 0時
