アイビー (ページ34)

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② ページ34

【Aside】

後ろから感じるヒロくんの視線。

『ねぇ…僕のお願い…聞いてくれないの…？』

できればチュー以外がいいよ！
でもそんなこと言えないし…。
どうしよぉぉぉぉ！

すると、痺れを切らしたのかヒロくんがもぞもぞ動き始める。

『A…。僕の目…みて…。』

え、いやダメでしょ！
何でこういうときに、目を使おうとするの！？

『A…。ダメだよ…見ないなんて…僕…許さないからね…。』

「うぅ…」

『そんな…可愛い声…出しても…ダメ…。』

これは見るしかなさそうです…。
私は意を決してヒロくんの顔が見えるように体を反転させた。

『やっと…見てくれたぁ…♪』

さっきまでのあの低いお声はどこにいってしまったの…笑
目の前に天使がいるよちょっと笑

『僕たちの…可愛い…A…お願い…。チュー…してぇ…？』

トロンとしていて、だけど紫色に輝く瞳が私をじっと見つめてくる。
ヒロくんだって今日誕生日なわけだし…今日くらいなら…。

チュ

さ、さすがに唇は恥ずかしいから頬にね笑

『口じゃない…。でも…嬉しい…♪ ひろよりも…先に…チュー…してもらったぁ…♪』

「「ひろくん、ごめんね笑ヒロくんの可愛さに我慢できずにしてしまいました笑」」

『『いいよ〜笑』』

あ、ひろくん笑
とりあえずお許しをもらえたようでよかった…。

『『でも…それなら僕にもしてくれるんだよねぇ？』』

「「あ…」」

『『ヒロだけにするなんて…僕が許すとでも…？ﾌﾌﾌ♪』』

多分ひろくんとヒロくんには勝てない笑
これから先ずっと笑

『Aちゃん』

気づけばヒロくんからひろくんに戻っていた。
あ…さっきの話を思い出して逃げようとするもののあっさり捕まった笑

『こらぁ〜♪ ヒロにだけするなんてダメだよ〜。僕にもしてほしいなぁ…♪』

こ、今度は上目遣い…！？
しかもかなり甘めのトーン…。

『してくれないなら…僕がAちゃんにチューをいっぱいするけどぉ？』

あ、朝からそれも辛いです笑
私はさっきと同様に覚悟を決めて頬に

チュ

としてみた。

すると、満面の笑みを浮かべたひろくんが

『大好きだから。これからもずっと。だから…』

「ずっと一緒にいて欲しいなぁ♪」
『ずっと…僕たちと…一緒に…♪』

2人からの声が聞こえてきたような気がした。