アイビー (ページ3)

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② ページ3

【H.N side】

はぁ、全くこの子は…(笑)
僕との約束を完全に忘れちゃってるんだから。
まぁ、でもこの子だから許せる。

だって……

僕の…可愛い可愛い…A…だからね。

僕は彼女の隣の椅子に腰をかける。
その間に教えてもらおうとしていた課題をリュックからテーブルに出す彼女。

『それで？どこが分からないのかな？』

僕がそう尋ねると、彼女は該当箇所に指を向けながら「ここなんだけど…」と控えめに話してくる。

彼女が指し示した問題。
それは一見難しそうに見えて実は意外と簡単な問題だった。
きっとこの子は問題文が複雑な書き方をしているから、惑わされてしまったのだろうと僕は直感した。

『あ、ここね。ここは最初問題文を読んだ感じだと難しそうなんだけど、重要な部分さえ拾うことが出来れば解ける問題だよ。』

その後僕は彼女に説明を続けた。
こういう問題を見ていると、僕も何度か躓いたことを思い出す。
その時は素直に先生に聞いて、分かるまでお付き合いをして頂いたけどさ(笑)

この子は僕を頼ってくれた。
それが嬉しいんだよね(笑)
僕達は付き合っているわけでもなんでもない。
ただの幼なじみだから。

そう…ただの…幼なじみ…。
いや…僕だけの…幼なじみ…。

僕はね、この子を独り占めしたい。
だってこんなに可愛いんだもん。
その綺麗な瞳には僕だけを映して欲しい。
その甘い声色を奏でる唇で僕だけを呼んで欲しい。
その柔らかい耳で僕の声だけを聞いて欲しい。

僕の…可愛い…可愛い…お姫様。

だけど近づいてくる男がいっぱいいる。
それに付き合ってないから、手を出すことができない。

だからね？
この子が僕を好きになってくれるように、僕は頑張ってみることにしたんだ。

彼女に害を及ぼすものは全て…

僕が排除してあげる♪

そしてこんなにAを愛してる僕を…

愛してくれるように…

教えこんであげるからね♪