黒薔薇 (ページ9)

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9：Lemon tarte ページ9

A「ゆい〜、ごめんミントあるなら取ってくれないかな？」

私は、この店のどこに何があるか微妙に分かっていないため、ゆいにミントを頼んでみた。

優衣「ミント？あぁ、ちょっとまってて！」

ゆいは冷蔵庫…ではなくその隣にある小型版の冷蔵庫のドアを開け始めた。
そこにミントがあるのだろうか…

優衣「えぇっと…あ、あったあった！」

A「ありがとう！」

優衣「このミントね、オーナーが育ててるらしくてさ。」

A「え、パパそんなことしてたの？(笑)」

パパがハーブ系を育てるってちょっと違和感がある(笑)
ママの方が育てそうな気がするけど(笑)

優衣「オーナーね、Aのママさんから育てかたを聞いてた(笑)」

A「やっぱりか(笑)」

優衣「やっぱりって？」

A「パパよりママの方が育てていそうなイメージだから(笑)」

優衣「そういうことか(笑)」

ゆいはお皿にミントをのせて私に手渡した。
見た感じ、フレッシュって感じがする。

私はそのミントを軽く手のひらでたたき、出来上がったレモンタルトの上にのせた。
ミントを軽く手のひらで叩いたのは、ミントの爽やかな香りを出すため。

隣でその姿を見守っていたゆいは、目を輝かせながらタルトをじっと見つめていた。