�� ページ28
【H.N side】
「おれらがただ殴られてるだけかと思ったら、大間違いだよ。」
坂本くんは少し悔しそうな表情を見せ、その発信機をコンクリートに投げて足で踏み潰した。
そして、おれらの方を睨みつける。
昌「ハハハ。…やっぱお前らのこと殴り殺しておくべきだったな。」
低音ボイスがこの廃墟の空間に響き渡る。
Aの方を見ると、おれと目を合わせたときに恐怖で顔が引き攣っていた。
おれは彼女に優しく微笑みかけた。
今の状況、1番不安で怖い想いをしてるのは…間違いなくAだから。
すると、気に入らなかったのか坂本くんがそのままの調子で話してくる。
昌「俺のAに微笑みかけてんじゃねぇ。」
「坂本くんは本当に好きなの？」
おれは敢えてそう聞いてみた。
本当に好きなら、好きな人を恐怖に満ちた顔にさせないでしょ？
昌「当たり前だろ。」
「Aが怖がってるのに？」
昌「なんだと…？」
そう反論しながら、坂本くんはAのことを見た。
Aは笑顔で…いや無理やり作った笑顔だった。
怖いはずなのに…逃げ出したいはずなのに…。
すると、坂本くんはさっきまでの低音ボイスが嘘のように元に戻り、彼女に謝り始めた。
昌「あ、あっ、ごめん…。俺、こんなつもりじゃ…」
彼女は恐怖で声が出せなかった。
その隙に井ノ原が坂本くんに掴みかかった。
そしておれはAちゃんの両手両足の鎖を取ってあげた。
昌「離せよっ！！！」
快「離したらまた彼女を危険な目に合わせるだけだ！」
井ノ原の一言で坂本くんの反抗は収まった。
ここでおれは1つ提案をしてみた。
「だったらさ、3人で誰が1番愛しているのか勝負しない？」
昌「はっ…？」
内容は簡単だ。
それぞれ10分で彼女に想いを伝える。
それで3人の想いを聴き終わったあと、彼女に決めてもらう。
快「いいんじゃない？」
昌「あぁ…いいぜ。」
「ということなんだけど、Aちゃんいいかな…？」
僕は怖がらせないように「ちゃん付け」に戻して彼女の名を呼んだ。
A「わ、わかりました…」
おれらの『本当の』奪い合いがスタートした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
月夜(プロフ) - ありがとうございます！更新頑張って下さい！ (2019年2月10日 18時) (
レス) id: 60c906c0e5 (このIDを非表示/違反報告)
Mihiro(プロフ) - 月夜さん» お返事ありがとうございます♪ 今頂いているリクエストが書き終わりましたら、UPさせて頂きます！ (2019年2月10日 18時) (レス) id: 8d8b45888e (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - 主人公が完全に浮気するのほうでお願いします！ (2019年2月10日 18時) (レス) id: 60c906c0e5 (このIDを非表示/違反報告)
Mihiro(プロフ) - 月夜さん» こんばんは、初めまして♪ リクエストありがとうございます♪ 了解致しました。では「主人公が完全に浮気する」「主人公が浮気をしたとまーくんが誤解する」どちらでお書き致しますか？ (2019年2月10日 18時) (レス) id: 8d8b45888e (このIDを非表示/違反報告)
月夜(プロフ) - まーくんがそれを問い詰める感じのシチュエーションでお願いします！ (2019年2月10日 17時) (レス) id: 60c906c0e5 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Mihiro | 作成日時：2019年1月14日 12時
