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「──まあ…遊びに誘ったらアイツは行くと思うけど」
ボソッと呟いた俺を叶は目を見開いて振り向いた。すっごい間抜けな顔してる。
「は？おまえ…いいん？」
「だって長命だし、そんな簡単に死なねえし」
「だからって、」
「短い人の命、叶えられることは叶えたほうがいいだろ」
それにお前なら別に変なことしないし、したとしても凛にぶっ飛ばされるだけ。
無愛想にそれだけ言うと口を噤んだ。
叶はそんな俺を目を細めて見つめてきて。
「……んだよ」
「やっぱりサーシャは優しいんだ」
「…命が長いからって言ってんだろ」
「いいや、知ってるよ。意外と脆いこと」
「人間風情が知った口をきくな、」
「長いと脆いは違うんだって」
「はいはい」
──『母上っ、父上っ！やだ、ひとりにしないで…ｯ！！やだ、やだよｯ！！』
ズキン、と頭痛がしてこめかみを押さえた。
「葛葉？」
「……」
クソっ…嫌なこと思い出してしまった…
──だけど。
「──ラーシャにはいろんな感情を知ってほしい」
お前はそういうの教えるのうまいと思うんだ。
「ラーシャはお前のことを楽しそうに話す。大切そうに話す」
それに、
「人間って、悪い人ばかりじゃないと思えたって言ってた」
それは実はすごいことで。
「アイツからいろいろなものを奪ったのは人間のヴァンパイアハンターだった。だから人間を嫌っていた、憎んでたんだ」
人間なんて、くだらない、酷い生き物だ、と。
「そんなアイツが人間と2人きり、なんて信頼を置いている証拠」
人間不信のアイツがここまで人間と仲良くなるなんて思わなかった。
「……だから、アイツのこと、これからも…よろしく」
酷いこと言ってる自覚はある。叶が捨てきれない想いを抱えているのも知ってる。
でもそれ以上に……
「おまえは酷いこと言うね」
叶は目を伏せて笑うとそっと指で溢れでた涙を拭った。
「……ごめん、」
「近づくなって言われるよりかはマシだから」
いいよ、と言った相棒は優しい笑みを浮かべていた。
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houkouonchi13(プロフ) - 新生活頑張って下さい！！更新も無理なさらないでくださいね…！！！！楽しみにしてます！ (2021年4月14日 1時) (
レス) id: 2b5068bd37 (このIDを非表示/違反報告)
konayuki2222222(プロフ) - 続編おめでとうございます！やっぱり最高です！ (2021年3月10日 21時) (レス) id: f927dca413 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん | 作成日時：2021年3月9日 9時
