秘密 ページ17
「…うわあ」
「へへ、すげーだろ。ブタがやってくれた」
「ブタさん…」
俺の家に連れて帰ってきた凜─もとい美冬は他の部屋より少し小さめなこの部屋に置いているソファに腰掛けた。俺もその隣に腰を下ろす。はらりと銀髪が前に落ちた。
そう、今は本来の姿──サーシャの格好でいる。コートは脱いでいるが、特別に魔界の魔力で満たしたこの部屋では自然とこの姿になる。
「心地いいね、この部屋」
──隣の美冬もそれは然り。
身体をすっぽり覆ったローブ、腰まで伸ばした綺麗な銀髪、肩にかかった一本の三つ編み。
微かに開いた口から覗く牙に、くすんだ瑠璃色の瞳。
「…叶に気づかれたかな」
「ま、いずれバレるだろ。自己紹介の練習でもしとけば？」
俺が冗談で笑いながら言うと美冬は真面目な顔になって、俺と向き合った。
「──ウィント家が長女、現当主、ローレラット・ウィント。ちなみに愛称はラーシャです」
「…ぷっ、」
「笑うなサーシャ」
「うっせラーシャ」
魔界に住む吸血鬼の中でもラグーザ家に並ぶ上位貴族のウィント家当主のローレラット──ラーシャが実は凜だなんて誰が予想するだろうか。
多分誰もしねえ。
ラグーザ家とウィント家は昔から仲がよく、戦争が起これば度々手を取りあってきた。だから今回のことも、魔界に影響が出たならばすぐに対応してくれるはずだ。
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みかん(プロフ) - konayuki2222222さん» ありがとうございます！；； (2021年3月9日 13時) (
レス) id: 644a994c78 (このIDを非表示/違反報告)
konayuki2222222(プロフ) - とてもいいおはなしです！！最高です！(*｀ω´)b (2021年3月8日 23時) (レス) id: f927dca413 (このIDを非表示/違反報告)
みかん(プロフ) - 伊織さん» わあああコメントありがとうございます！！；；完結したら続編書こうと思います。リクエスト募集するつもりなのでよかったらお願いします〜 (2021年3月7日 23時) (レス) id: 644a994c78 (このIDを非表示/違反報告)
伊織(プロフ) - 続編希望です！応援しています！！頑張ってください！！ (2021年3月7日 20時) (レス) id: d1ffabcbb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかん | 作成日時：2021年3月5日 7時
