彼女と心配性な彼と優しい彼と僕�� ページ9
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「あー、腹減った！コンビニ行けば良かったわぁ、」
ドラマの撮影や雑誌の撮影、それと同時に行われている夏のコンサートのリハーサルにも追われている優斗。つい先日まで追い込まれすぎて、今にも消えそうだったのが嘘みたいだ。
そんな忙しさが逆に楽しい、とまで言えるようになった彼は一皮剥けたように思えた。
きっと、彼女のおかげだと思う。愛はパワーってホントなんだな。なんかのドラマで言っていた気がする。
「橋本さんとAちゃん、もうすぐ戻ってくると思うから、それまで俺の相手してくんね？」
この前までの優斗は、疲れ切った顔でリハ室にやってきて。そのまま黙ってストレッチを始めて、リハ室の片隅で、スマホ片手にメンバーに迷惑をかけないようにと、１人で黙々と練習していたのを思い出した。
いくら彼が一番後輩でも。
いくら彼が多忙でも。
年下の自分たちには、一切頼ってくれることがなかった優斗。グループの代表と言われてきた彼は、いろんなものを抱えてしまって、時には潰れそうな姿を何度も見てきた。
それでも、
彼は絶対に、弱音を吐かなかった。
でもそんな彼がここまで頼ってくれるようになったのも、やっぱりAちゃんのおかげなんだと思った。
ガリさんもきっとそう思ってる。
だって、いまちょうど、ガリさんと目があったから。
やっぱり、彼女は俺らに必要だ。
彼女がいないと、始まらない。
そんな彼女のために出来ることは、この場にいない優斗に状況を連絡することだった。
物事を意外と冷静に見れる優斗だから、事前に連絡しておけば、きっと解決策を見つけてからリハ室に現れてくれるはず、そう思って事前に連絡をした。
自分の出した答えは合っていたようだった。
役に立って、嬉しかった。
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Aちゃんとはしもっちゃんがリハ室を出て行ってから一時間半経った頃。ガチャ、と音がしてドアが開かれた。
大きな音が流れていたはずなのに、瑞稀くんはドアにずっと神経を研ぎ澄ませていたようにすぐにドアの方へ振り返った。全員が、瑞稀くんの視線を辿る。そこには、はしもっちゃんとその背中に隠れるAちゃんが居た。
しっかりと絡まれた２人の手と指。その光景に、やっぱりはしもっちゃんには敵わない、と現実を突きつけられたようで、２人の手から目が離せなかった。
やっぱり彼が、彼女のヒーローだ。
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まみみ(プロフ) - いつも楽しく読ませて頂いてます！幼馴染みの橋本くんが報われるといいなぁ (2022年4月6日 14時) (
レス) @page27 id: c26bea1767 (このIDを非表示/違反報告)
miso.(プロフ) - 作ちゃん落ちがいいなー (2022年3月31日 1時) (レス) @page11 id: 9507af58bb (このIDを非表示/違反報告)
ききめろ(プロフ) - 更新楽しみにしてます！夢主と橋本くんが良い関係になるといいなぁ♪ (2022年3月10日 0時) (レス) @page4 id: c309b3e706 (このIDを非表示/違反報告)
かいとん - 素敵な作品ですね！ストHiHiも好きなので嬉しいです！！( ´ー`)これからも頑張ってください！ (2022年3月9日 6時) (レス) @page3 id: fb912074b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mi ayu | 作成日時：2022年3月8日 18時
